第839話 『ヴァイオリン協奏曲二長調作品35a』 その2 ブゾーニ
『あ』らあ、書いてしまったと思っていましたら、なんと、『あ』しかありませんでした。
保存しないで、しかし、公開は、忘れて、結果的にはよかったというわけです。
こうなると、いったい、なんだったのかと、考えて、思い出しました。
つまり、この作品のことは、前に書いたことに、気がついたわけです。
それで、やめたのだと。
しかし、まあ、せっかくですから。
先般も書いたことですが、ブゾーニ先生は、シベリウス先生と、仲良しだったようです。
若い時代に、フィンランドで教えていたからです。
この出会いは、1888年のことであったそうです。
ブゾーニ先生(1866~1924)は、2年間、ベゲリウスさまが開いた音楽院の先生として、フィンランドに滞在し、そこで、奥さんも見つけていますような。
ブゾーニ先生は、ピアノの教師としては、なかなか大変だったらしく、大部分の生徒さんは、初心者みたいな方々で、ただし、裕福な家庭のお子さまたちだったようです。
ブゾーニ先生は、わずか、22才ではありながら、すでに、当時、最高の天才ピアニストで、音楽家さんであったので、拍子抜けだったかも。
でも、大バッハさまの、『インベンションとシンフォニア』の校訂版を、音楽院にあて、作ったのだそうです。
そこに現れたのが、シベリウス先生と言うわけです。
現在の状況からすると、作曲家としての名声は、ブゾーニ先生はシベリウス先生に、ちょっと、劣ると思われますが、この協奏曲を聞くと、たしかに、旋律を作り出す才能には、シベリウス先生には、特別な才能があり、しかも、構成力が非常に強いので、聞き手にもたらす印象が、けっして、散漫にはならないです。
ブゾーニ先生の、この協奏曲は、けっして、つまらない音楽ではなくて、新鮮だし、進歩的でありながら、いかにも、よく歌いますし、なかなかの傑作だと思います。
しかし、シベリウス先生が後に書いた、ヴァイオリン協奏曲が、内容も、また、聞きばえも、あまりにすごいので、そこらあたりは、ちょっと、人気的に、損してるかもしれないです。(ただし、しべ先生も、完成版ができるまでは、かなり、苦労があったようです。)
1890年1月に、ブゾーニ先生は、クリスチャン・シンディング先生の、ピアノ三重奏曲をライプツィヒで演奏し、しべ先生を招いたようです。もちろん、自費だったらしく、まだ、留学生だったシベリウス先生には(金遣いがすごく荒かったらしいですが。)、旅費なども、安いお金ではなかったけれど、演奏に、かなり、刺激をうけたのだと。(詳しくは、神部 智さまの『シベリウス』参照してください。シンディングさまのこの作品については、いつか、書かせていただければなあ、と、思いながら、まだ、書けないです。)
それからも、二人の友情は、ずっと、変わらなかったようです。
でも、ブゾーニ先生は、現代からしたらですが、早くに亡くなりました。まあ、シベリウスさまは、大変な、長生きでしたし。
というわけで、機会があれば、ブゾーニ先生も、ぜひ、聴いてみてください。CDは、現在も、出ているようであります。
CDがあるという、ことは、なかなか、すごい。ということです。
ちなみに、『ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35』までは、チャイコフスキーさまの作品と、おんなじだあ、とか、思いました。
また、第1楽章冒頭で、ソロヴァイオリンが、ブラームス先生のヴァイオリン協奏曲に大接近するのですが、合体する寸前に回避します。おもしろいです。
・・・・・・・・・うつ 🚂 うつ・・・・・・・・・・
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