第834話 『ピアノ・トリオ へ短調 作品65』 ドヴォルザーク

 ドヴォ先生は、かなりたくさんの室内楽を書いているようです。


 弦楽四重奏曲が14曲、ほかに、『糸杉』なんていう、歌曲が基になった作品もあります。


 ピアノ・トリオは、第4番まで。


 その第4番は、『ドゥムキー』として大変有名です。


 こちらの作品は、1883年10月27日に初演されたとのことです。


 CDでは、なんとなく第4番と同居していることがよくあるような。


 やましんが、いま、まさに聴いているのも、ヨー・ヨー・マ様たちが演奏しているCDですが、3番、4番、と入っております。(ちょっと、古いCDです。CBS MK44527)


 四楽章形式です。40分くらいはかかる、けっこうな大曲です。


 しかし、いかにもドヴォ先生で、他の作品で聞いたような旋律も出て来ますし、ものすごく起伏の大きい作品です。


 まだ、広い世界に出陣する前の作品で、だんだん、とても音楽の流れが良くなって、高級感あふれる世界になって行きますが、ここでは、そうした、こなれる前の、それらとは違うような魅力があるようです。


 第3楽章は、じゅわじゅわ音楽。


 ちょっと、不可思議な世界を垣間見させてくださいます。


 ドヴォルザーク先生も、普段良く聴く作品は、マニアのかたは、いつも別として、わりに限定されやすいかもしれないですが、これなども、たいへんけっこうな音楽であります。


 日本人には、むしろ、聞き易い要素がたくさんあると思います。


 まあ、それは、次の『第4番 ドゥムキー』が、あまりに、ものすごく、思い切った傑作なので、印象深さでは、ちょっと負けるかもしれないけど、音楽的な安定感は、こちらの方があるような気も致します。(つまり、ドゥムキーは、すっごく独創的なわけです。)



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