第818話 『トランペット協奏曲変ホ長調 Ⅶe-1』 ヨーゼフ・ハイドン

 ハイドン先生が書いた最後の協奏曲。


 作曲は、1796年。


 第2楽章が、なかなか、じゅわじゅわ、なのですが、一般には、第1楽章さらに、第3楽章の方が人気があるかも。


 とくに、第3楽章は、トランペット協奏曲の代名詞みたいな音楽。


 しかし、なぜだか、さっぱり人気がでなかったようで、ながらく、お蔵入りとなってしまいました。


 この作品は、とうじ、ハイドン先生の友人だったヴァイディンガーさまが開発した、半音階も自由に演奏可能な、キーの付いた楽器のために書かれたとのことですが、これ自体が評価されなかったようですから、関係があるかもしれません。


 フルートの場合は、キーを部分的に付けたりしながら、やがて、ベームさまのシステムが作られましたが、やはり、ベルリオーズさまはじめ、嫌った方もあったらしい。


 芸の世界は、難しいのです。


 それはともかく、このハイドン先生の作品も、20 世紀に入ったあたりから復活して、フンメル先生の曲と並ぶ、人気作品になりました。


 ときに、第2楽章の旋律には、オラトリオ『天地創造』に登場する旋律に、なんだかよく似ているフレーズが現れます。


 『天地創造』は、1796年から、98年にかけて作曲されています。


 ちょうど、書き始めの時期ですから、そういうことがあっても、おかしくはないような。


 まあ、『うつうつ』よりは、『うきうき』なのですが、『うきうき』は、只今、休業中なので、こちらで。


 なお、ホーボーケン番号では、協奏曲は7(Ⅶ)に分類され、トランペット協奏曲は、この曲だけなので、ずばり、この作品のための番号として考えましょう。あまり、ホーボーケン番号について、難しく考えると、やましんは、苦しみますゆえ。ややこしくて。



・・・・・・・うつ(き) 🎺 うつ(き)・・・・・・・


  

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