第534話 『赤い靴』 本居長世

 やましん、小学生時代から、フォノシートで、さかんに、聞いておりました。


 そうして、不思議なお歌だなあ、と、夢見るように、なにがあったのか、妄想してました。


 作詞は、野口雨情さま。


 手元の楽譜を見ると、な、なんと、ハ短調。


 劇的な調性であります。


 1922年に、発表されております。


 なにか、はいごに、さみしい、つらい、物語が、あるんだろうなあ。


 とは、思っておりました。


 しかし、どうも、これが、現代まで持ち越されている問題なんだ、とは、思っていませんでした。


 定説では、モデルになった、少女があって、北海道開拓に入った女性が、その、娘さんを、アメリカ人の宣教師夫妻に委ねたのです。


 母は、とうに、夫妻と共に帰国したと、思っていたが、じつは、体を悪くして、国内に残っていたというのであります。


 母さまは、そのことを、知らされていなかった、のだ、と。


 この、お話しは、優れた文学者さま、学者さまなどの皆様の研究があり、今日に至っているようであります。


 それは、やましんが、『うつうつ』で、考える題材ではないです。


 『うつうつ』は、音楽から、癒しを頂くことに目標があるのでありまして、いきさつに、踏み込む元気はございません。


 しかし、ながらく、やましんを、慰めながらも、悩ませた、お歌であります。


 きになるかたは、(すでによくご存じのかたは、別ですが)調べてみてください。


 聞いたことない方は、まずは、お聞きください。


 やましんの世代からすると、聞いたことない、なんて、あり得ないような、きがしてしまうのです。


 いまは、もう、そういう、じだいではないようなのであります。




・・・・・・・・うつ  👡👡 うつ・・・・・・・・・・・・・・・・・

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る