第506話 『カンタータ 海の静けさと幸福な航海 作品112』 ベートーヴェン

 テキストは、ゲーテさま。


 作曲は、1814年から、翌年にかけて。


 初演は、1815年12月。


 ゲーテさまの、2つの詩を合体させて、対称的な世界を浮かび上がらせようと、画策したようです。


 実際、『うつうつ』的には、前半部が、じゅわじゅわ、であります。


 しかし、それでおしまいにすると、音楽的にはまとまらないです。


 ゲーテ先生の詩も、見た目以上の何かを、奥に、秘めているかもしれません。


 後半部は、わりとあっさり、終わるのでありますが。


 前半は、『古典的』を乗り越して、いささか、シューマン先生の世界の近くまで、行ってしまっております。


 後半は、いくらか、そこそこ、時代に戻ってはいるようです。


 ベートーヴェン先生、ゲーテ先生に、スコアとお手紙を送りまして、さらなる、宣伝までお願いしたりしたようですが、ゲーテ先生が、それを確認したということは、ゲーテ先生自身の記録にあるようですが、ご返事はしなかったらしいです。


 まあ、ゲーテ先生、忙しすぎて、暇がなかったのでありましょう。たぶん。


 ときに、メンデルスゾーン先生に、同じ題の演奏会用序曲があります。


 それは、また、いつか。




・・・・・・・うつ  🌊 🌊 🌊 うつ・・・・・・・・・・・・・・・・・・





 

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