第292話 『幻想即興曲嬰ハ短調作品66』 ショパン

 中学1年か2年の音楽の授業に、教育実習の先生がいらっしゃいました。


 で、曲当てクイズがあったのですが、その1曲がこれだったと思います。


 他の科目ではまったく出る幕がないやましんですが、ここは出番とばかり(あさはかなことです・・・)『幻想即興曲!』とこたえたのですが、不正解。


 正解は『幻想即興曲嬰ハ短調作品66』


 他の生徒が、『あってるじゃん!』


 と異議を申し立てたのですが、『ショパンの即興曲は他にもあるから不正解。』


とのこと。


 まったく、おっしゃるとおりで、ショパンさんの『即興曲』とされる作品は、4曲ございます。


 第1番から第3番までと、あとこの『幻想即興曲嬰ハ短調』と。


 まあ、必ずしも不正解ではないかもしれないですが、細かいところは覚えておりません・・・・はい。


 それはともかく、これは、ショパンさんの作品中でも、絶大な人気を誇る名作で、やましんごときが、なにをか言わんですが、要は、大変に癒し度が高いということです。(個人差あり!)


 しかも、ほとんど、神業としか言いようがない、気高い音楽なのです。


 襟を正し、きちんと座り直して、聴かせていただくのが、正しいような気もいたしますが、そこは、諸般の事情を考慮して、勘弁していただくとしましょう。


 風のごとく過ぎ去る、まさに『即興曲』という部分と、過ぎ去った夏の日の幻影のような、ゆったりとした名旋律が流れる部分が、大きな対称の美を聴かせるのです。


 どちらが欠けても、面白さは半分以下になるに違いないです。


 ショパンさんの音楽は、きちんと弾いてることがもちろん重要でしょうけれど、それだけでは、どうも音楽にならないということで、演奏芸術としても、どうやら格別の存在のようです。


 ときに、シューベルト先生の『即興曲集D899』の第2曲が、この曲とおもしろい近縁性があるよなあ・・・と、やましんは、勝手に思っています。


 ただし、短調と長調の配置が逆転していて、ショパンさまは、より、耽美的、麻薬的な性格が強い。(やましんの勝手ないい分です。)


 1834年の作曲ということながら、出版されたのはずっと後で、1855年とのこと。(この差は非常に大きいですよね。)


 ショパンさんは、もうこの世にはいらっしゃいませんでした。


 なぜそうなったのか、には、いくつか説があるのだそうですが・・・


 気になる方は、調べてみてください。


 ショパンさんは、お金持ちのお子様などのピアノ教師をして、かなり稼いでいたらしく、その身なりは、いつも大変上品であったそうです。


 ただ、演奏自体は、大体は、裕福な人たちの『サロン』での演奏が主体で、公開の演奏会は、ごくわずかしかしなかったため、あまり作曲の状況や、初演のデータが、分からないのだそうであります。


 しかも、若くして亡くなってしまったので、なおさら分からないとか。


 しかし、遠く離れた、このアジアの端っこの国でも、今も人気は非常に高く、なにより、ポーランドの英雄であります。


 ピアノは弾けないやましんには、ますます、神秘的な存在であります。


 ショパンさんのこの作品を、ミスなく、きちんと弾けるというかたは、それだけで、大変に偉大な事だと思います。



  

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