第276話 『小泉八雲の怪談によるバラード』 ノルドグレン
第1曲 お貞
第2曲 雪女
第3曲 無間鐘
第4曲 おしどり
第5曲 むじな
第6曲 ろくろ首
第7曲 耳なし芳一
第8曲 食人鬼
第9曲 十六桜
ノルドグレン先生は(1944~2008)、お会いしたこともありませんが、やましんの中では、まだ現役で活躍中! というイメージがずっと続いております、フィンランドの代表的作曲家さん。
この年代の方は、やましんの、ひと世代前の先輩として、ずっといっしょに仕事をしてきたという世代の皆様方であり、まだまだ、現役で活躍していても、またくおかしくない世代の方であります。
しかも、ノルドグレン先生は、1970年~1973年に掛けて、日本に留学していたという知日派。
やましんと、どこかで、すれ違ったことがあったとしても、おかしくはない。
舘野泉先生の、ピアノ演奏による録音が有名であります。(1990年)
もともと『耳なし芳一』は、舘野先生の委嘱で、1972年に書かれたという事で、全曲の完成は、1977年であったとのこと。(FINLADIA 日本盤CD WPCS-4988 の舘野先生による解説書参照)
音楽自体は、単なる『描写音楽』という種類のものではなく、きわめて抽象的な『心理風景』的な奥深い作品ですが、聞いておりますと、ぶわっと、日本という何かをほうふつとさせる音楽が聞こえてくる場面もあります。
それは、あからさまな、・・いささか、しろとが生意気に言いますと、・・・『日本風音楽』ではなくて、もっと、大変に深いところで感じている普遍的な音楽だと思うのです。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)さまご自身が、ギリシャ出身で、世界を放浪したお方であり、日本に来る前には、フィンランドの『カレワラ』とも接点があった方と聞いた覚えがあります。(『フィンランドの音楽』 1997年 オタヴァ出版印刷所 の、サルメンハーラ先生による『フィンランドの民族文化と音楽伝統の誕生』を参照)
なので、ある意味、大変、国際的な作品でもあります。
日本がらみで、こういう、非常にすぐれた作品があるのだ!(たしかに、ギルバート&サリバンさまの『ミカド』もおもしろいし、プッチーニさまの『ちょうちょう夫人』も傑作だし、サン=サーンスさまの『黄色い王女』もよい音楽ではありますが・・・) という事を、ぜひ、時には聞きながら、じゅわじゅわと、感じたいものだと思います。
まごうことなき、傑作。
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