第142話 『至福』 フランク

 いかにもオルガンの大家でもあったフランク先生(1822~1890)らしいといえば、実に、らしい作品。


 ジョゼフィーヌ・コロム(CDをみれば、マダム・コロムとなっています)さまが書いたテキストに作曲された作品。


 私的な初演は、1879年にフランク先生のお家で行われたよう(どんなおうちなんだろう。やましん宅なんか、ピアノも入らないほどの広さを誇るのに・・・)

です。


 パリでの全曲初演は、1893年3月19日で、日本初演は1974年9月15日だそうです。


 フランク先生は、『交響曲ニ短調』の初演(1889年)にあたって、パリ音楽院の職場仲間の先生方からも、いやがらせか、いじめのような事をさかんに言われていたようで、オルガンの教授が作曲なんかとんでもない、という雰囲気が充満していたような感じがします。


 もっとも、ダンディ先生などのお弟子様筋は、フランク先生を支持していたということで、このあたりはフランク先生のお人柄の現れなんでしょう。


 この『至福』という作品は、聖書の『マタイ伝』が主な出どころのようでありますが、やましんなど異教徒でも、あまり宗教的な主題にかかわらず、世の中で、つまずいてしまっている人に、ある種の慰めを与えてくださるような種類の音楽だと解釈しております。『長すぎる~!!』というご批判もあったようですが、長さで言えば、大バッハ先生の『マタイ受難曲』もすっごく長い。


 大バッハ先生だけが、長い曲を書く資格があるという事ではないと思いますしね。


 フランク先生ほどの大物であっても、職場の周囲から嫌がらせされてしまうとなれば、けしつぶのようなやましんごとき、いわんをや。


 新しい年が来ると言うこと自体に、大きな意味があるのかどうかは、やましんにはいささかそれほど大事でもないような気がしますが、しかし、それでも、この世の中で、なにかと圧迫されている方々も、また、職務故か、圧迫している方にも、良い幸せな新しい年が迎えらえますように、素直にお祈りいたします。


 また来年、どうぞ、よろしくお願い申し上げます。


 今年はこれで、おしまい!



  ************ うつ 😿 うつ ************








 


 




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