第140話 『ヴァイオリン協奏曲』 ペッテション・ベリエル
シベリウス先生の天敵のような感じがある、スウェーデンのペッテション・ベリエル先生(1867~1942)ですが、書く音楽自体は、なかなか、『じゅわじゅわ癒し系音楽』なのであります。
この『ヴァイオリン協奏曲』も、また、そうした観点からしたら、なかなか良い音楽です。
完成は、1928年で、1929年にご本人の指揮、ノラ・デュエスベルイ-バラノフスキさん(読み方違うかも)のソロで演奏された由。
第1楽章、第2楽章が、大変良いです。
多少、イギリス製品に近づいている感じもしますが、ペッテション・ベリエル先生としては、歌劇『アーン・リョット』(おもしろい!!)とかに比べてみても、割りと中庸を守っていて、やりすぎはないです。
しかし、それで終わったら、先生らしくないぞ。
ご本人もそう、思ったのか、第2楽章と直結している第3楽章では、多少赤裸々な民族的なところも、ちょっとだけ出しますが、やはり、行き過ぎはやや自重気味か。
結果、割りと聞きやすい紳士的範囲に収まったかな。
いやあ、やっぱり、ペッテション・ベリエル先生としては、物足りないと、おっしゃる方もあるかも。
でも、やましんの癒しとしては、このあたりが、いい感じ。
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