第106話 『ヴァイオリン協奏曲二長調』 ベートーヴェン
『くさってもベーコン』
いえいえ、『ベーコン』が腐っているのではありません。
これは、たとえ、やましんの心がくさっていても、『べー先生のヴァイオリン協奏曲は不滅です!』と言う意味なのである、のです。
この気高いコンチェルトも、初演(1806年12月23日)されてすぐ人気が出たと言うわけではまったくなく、聴衆の理解が得られるまで、40年近い歳月が必要だったようです。
初演をしたのは、フランツ・クレメントさま、というもと神童だった方。
初演時も、べー先生の曲より、クレメントさんのバイオリン演奏が話題になったらしいです。
曲の真価を世に知らしめたのは、やはり神童のヨーゼフ・ヨアヒムさまと、ここでも、超神童だった、メンデルスゾーン先生であったとか。(ここでも、といいますのは、メンデ先生は、過去の忘れられそうな曲を世に再評価させるお仕事をもさかんにやっていました。大バッハ先生の『マタイ受難曲』とか、シューベ先生のハ長調の交響曲とか・・・)
まだレコードも放送もない時代ですから、楽譜をどかどか売るか、直接の説得しか手がなく、このくらいの大曲になると、なかなかそう簡単にはゆかなかったのでありましょう。
それでも、ヨアヒムさまの晩年には、すでに録音は始まっていたのですから、世の進歩と言うのは、意外と早かったわけです。
ときに、少し前から、話題になっていたのは、コパチンスカヤさまがソロをしたCDです。
みんなが素晴らしいと言う。
やましんもCD買って聞きました。
でも、どうも、ぐっとこないんです。
みんなが、すごいすごい、良い良い、と言うのに、やましんがそう思えないのは、やはりやましんが、ばかだから、以外には考えられません。
でも、悩んだ末に到達した当たり前の理由は、こうなのです。
やましんには、ヴァイオリン・ソロの音が、半分くらい聞こえていないのだ!
という、衝撃の事実です。
この録音で、コパチンスカヤ様は、ヴァイオリンにガット弦を張っていたのです。
ガット弦は、全般的に音が小さく、大きい音が出ないわけでもなさそうだけれど、そこ以外の音は小さいのです。
半分以上聞こえていない音楽に感動するのは、もちろん不可能ではないが、難しくはなりますよね。
それでも、カデンツァの部分は、感動的でした。
ここは、この曲のべー先生ご自身が手掛けた、ピアノ協奏曲編曲版のカデンツァが援用されています。
ティンパニも入る面白いモノであります。
オケに音がうずもれない分、聴きやすいのでした。
それにしても、最近確かに、ますます、よく聞こえない。
かといって、音を大きくし過ぎると、お耳の中で大爆発してしまって、もう耐えられないのです。
こりゃあ、ヘッドフォンの使用とか、対策が必要になって来たぞ~~~!
と、情けなく思う、ここんとこ、毎日であります。
『うきうき』というよりは、むしろ癒し系の効果が高いので、『うつうつ』になりました。
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