三上翔子はイケメン可愛い
あの日はあれから二時間ほど歌って三人一緒に仲良く帰った。
どうもあれ以来、雛姫と明石涼子は携帯で連絡を取り合っているらしい。色々とメールのやり取りをしているみたいだし、何度か二人だけで会って話をしているみたいだった。
雨降って地固まるというヤツだろうか?
どうやらあの決闘によって友情が芽生えたようだ。少年漫画で殴り合った主人公とライバルが最終的にお互いを認めて熱い握手を交わすみたいに。ああいった友情は男同士だから成り立つものかと思っていたのだが、どうやら女同士でも起こりえることらしい。自分で言うのはかなり恥ずかしいものがあるのだが、同じ相手を好きになった者同士で分かり合えるところがあったのかもしれない。
そういえば先週、俺は雛姫と一緒に映画を見に行った。
雛姫が連絡を寄こしてきて、見たい映画があるから連れて行って欲しい、と珍しくおねだりしてきたからだ。てっきり俺は恋愛やアクション、コメディといったデート向きの映画でも見るのかと思ったら、目的の映画は将棋棋士の話だった。
雛姫もずいぶんと渋い題材をチョイスしたもの思って見始めたが、最初の印象とは裏腹にかなり熱いストーリーだった。
主人公が挑戦することになるラスボス的な棋士の設定がとにかく凄い。
あまりにも異様で目立っていたので、俺は途中までそちらの棋士の方が物語の主人公ではないかと勘違いしていたくらいだ。
その棋士は交通事故で日常生活すら満足に遅れなくなったどころか他者との意思疎通すらできなくなったプロ棋士だった。ある日、彼は将棋にのめり込みすぎて、将棋のことを考えながら歩いていたため赤信号に気が付かずに車に轢かれてしまうのだ。
彼は事故でとても重い障害を負う。食べることも歩くことも自分ではできないし話しかけても会話すら成立しない。身体の自由が奪われたうえ脳にも重い障害を負った状態だ。だが、彼は将棋のことだけは忘れなかった。むしろ、彼は本当に将棋のことだけしか考えられなくなってしまった。だからだろう。ひとたび対局となると彼は無類の強さを誇った。
彼の対局は全て口頭で行っていた。2六金、3三銀、という風に動かす駒を告げて別の人がそれを指すやり方だ。そうしなければ自分では駒を動かすことすらできないのだ。棋士は事故以来、ほぼ負けることなく勝ち続けていた。
そしてついに七冠を制し、彼は無敗の王として君臨した。
(ちなみに映画では2017年にタイトル戦へと昇格した叡王戦は存在していなかった)
彼は無表情の将棋マシーンとして全ての棋士の壁として立ちはだかった。将棋界の頂点に君臨して十数年が経ち、そのまま誰一人として彼に勝つことはないかに思われた。
この映画は若き天才棋士である主人公が無敗の七冠にたった一勝するまでの物語だった。
タイトル戦で勝ち上がり、主人公は見事に七冠への挑戦権を得る。だが、七番勝負ですでに三連敗を喫していた主人公には後がない。
映画は主人公がタイトル戦で三連敗目を喫したその場面から始まるのだ。
その後、ストーリーは過去へと遡り七冠サイドと主人公サイドの物語が始まる。二人の棋士が体験してきた過去の物語が交互に描かれ、クライマックスとなるタイトル戦の四戦目へと向かってストーリーは進んでいく。
そしてついに主人公には後がない四試合目が始まる。
前半、中盤と互角に対局を進めていた二人だったが終盤に入って七冠の手が止まる。対局自体は七冠がやや優勢に見えたが、決め手に欠けていた。そしてついに主人公が勝利する瞬間がやってくるのだ。
しかし、それは相手の時間切れという終わり方。
それまで苦戦をしたこともなく、よどみなく指していた七冠には時間という概念がもうなかったのだ。脳の障害のせいで自分が負けたことすら理解していない。通常なら試合が終われば感想戦へと入るのだが、七冠には時間切れが分かっていないと理解した主人公は「続けます」と叫びそのまま対局を続行する。
そしてその七局後に決着がつく。主人公が「負けました」と言う形で。
公式的には主人公の勝利となったものの、そこに勝利の喜びはない。主人公は次こそは完璧な形で勝利することを心に誓って会場をあとにするのだった。
物語のあらすじはだいたいそんな感じだ。
雛姫の話によれば映画の原作は漫画らしい。
身体に重い障害を背負った棋士が無敗の王者として君臨するというのはいかにも漫画らしい荒唐無稽なフィクションではあった。しかし、現実世界でもプロデビューしたばかりの中学生が歴代の連勝記録を更新するという思春期の妄想じみた出来事が起こっているせいか不思議とストーリーに違和感を覚えなかった。
俺が今までに見た邦画の中でもトップクラスに面白い映画だったように思う。
実力派の俳優が多く出演しており、人気ではなく演技力で配役が選ばれていたような印象を受けた。主役と七冠を演じた俳優は名前すら聞いたことなかったが、二人とも素晴らしい演技だった。特に七冠を演じた俳優は無表情ではあるが無感情ではないという難しい表現を見事に演じていた。
原作漫画のファンである雛姫にも満足のいく内容だったようだ。ちなみに雛姫は将棋のルールはよく知らないとのこと。実は俺も駒の動かし方くらいしか知らないのだが、将棋に馴染みがなくとも十分に楽しめる映画だった。
こうして先週は雛姫と映画に行った一方で、三日前には明石涼子の部屋で手料理をごちそうになっていた。明石涼子はかなり手の込んだお好み焼きを焼いてくれて、とても美味しかった。今まで食べたお好み焼きの中でもぶっちぎりで一番美味しいお好み焼きだった。
話を聞いてみると、明石涼子の姉が広島でお好み焼きを営んでいるらしく何度かお手伝いにったことがあるらしい。なるほど、言われてみれば確かに広島風だった。お好み焼きにはソバが入っていた。
「普通のお好み焼きよりも俺は広島風の方が好きかもしれないな」
俺がそう明石涼子に感想を述べると、
「それなら一度お姉ちゃんの店に行ってみると良いわ。もしよかったら今度、帰郷する時に一緒についてくる? ついでに私の両親を紹介してあげるけど」
明石涼子はそう言って意味深な笑みを浮かべた。
俺は苦笑いをしながら、まぁ気が向いたらね、と返事をした。
俺は広島に行ったことが一度もない。両親云々の話はともかく、旅行がてらに行ってみてもいいかもしれない。どうせ行くなら牡蠣の美味しい季節が良いだろう。
明石涼子は食事の後、俺に膝枕で耳掃除をしてくれた。
雛姫が怒るからと一旦は断ったが、明石涼子は大丈夫だと言った。今週は私のターンだからそれは私の権利なの、と彼女は主張した。
どうやら雛姫と明石涼子の間で何かしらの取り決めが行われているようだ。先週、雛姫から映画の誘いがあったのはそれが理由だろう。
きっと先週が雛姫のターンで、今週が明石涼子のターンということなのだ。なんだか散歩当番が週ごとに替わる家庭に飼われた犬みたいな扱いだ。
だが、犬のように扱われて嫌な気持ちになるかといえば実のところそんなことは決してなかった。可愛い義妹と綺麗な後輩にちやほやされる立場だ。可愛い女の子に飼われる犬になってみたいと男の子なら一度は考えるものだが、今の俺はそんな幸せな犬だった。
強いて困ることと言えば俺が双方に尻尾を振っているのが二人のご主人様は気に入らないらしく、嫉妬を隠そうとしない二人の態度が少々胃にくることくらいだろう。我ながら贅沢な悩みだと思う。
しかし、贅沢な悩みとはいっても悩みは悩みなのだ。
俺のキャパシティは一人分しかない。二股をかけて平然としていられるほど俺は遊び慣れてはいないのだ。雛姫と仲良くしていると明石涼子に対して申し訳なくなるし、明石涼子と仲良くしていると雛姫に悪く思う。
平気で二股をかけられるヤツってスゲェ、って尊敬はしないが感心はする。悪には悪の、浮気には浮気の才能が必要なのだ。
この重圧を受けながら平然と浮気できるのも一種の才能なのだな、と俺はこの状況下に置かれて初めて知った。どうやら俺にはその才能はなさそうだった。
そんなわけで今の俺にとって一人になれる時間は貴重だ。
もちろん雛姫や明石涼子と一緒にいる時間が楽しくないわけではないのだが、最近はどうにも落ち着かなくて困る。俺だってたまには一人になりたいのだ。
大学の学食のカウンター席で一人食事をしながら俺は穏やかな気分で生姜焼き定食と向かい合っていた。大学では基本的に食事は一人でしたい派だ。誰にも邪魔されることなく、自分のペースで食事を味わうという贅沢が堪能できる。そしてじっくりと料理を味わい食事を終えた後、香ばしいブラックコーヒーを楽しむのは人生における最高のひとときといえるだろう。
最近では学食でもコンビニにあるようなドリップ式のコーヒーマシンが置かれるようになったため、それなりに美味しいコーヒーが味わえるようになったのが嬉しい。酸味は少なく味はすっきりとしており万人向けの味だ。こうしてコーヒーのアロマを楽しみながら午後の時間をいかに過ごすかを考えるのは俺の日課になっていた。
コーヒーカップを傾けながら優雅に昼休憩を楽しんでいるとカップの中身が三分の一まで減ったあたりで、
「やぁ、赤坂君。となり良いかな?」とたおやかな声がした。
振り向けば俺の後ろには素晴らしく美形な女性が立っている。
身長は女性にしては高い。天然がかったふんわりとした黒髪のショートヘアーが凄くよく似合っており、それは美少女というよりは美少年という印象を与えた。
古條しずくの恋人、三上翔子だった。
「ええ、どうぞ」
俺はそう返事をしながら、一人の時間が終わったのが食後で良かった、と心の中でそっと安堵した。俺が隣の椅子を引くと、ありがとう、と三上翔子はそこに座る。
「最近、ボクのしずくが赤坂君に迷惑をかけたみたいだね」
三上翔子は軽く謝りつつも、何気なく『ボクのしずく』と牽制していた。
「ははは、あなたのしずくさんにはいつも迷惑をかけられているので、どの迷惑か分からないですけれどね」
敢えて『あなたのしずくさん』と表現することで敵対する意思がない事を暗に示した。アイツに関してそういう風に疑われるのは正直心外なのだが、まぁ恋人からすれば心配になるのだろう。
「そうかい。相変わらずしずくとは仲が良いみたいだね」
三上翔子は敏腕営業マンみたいな笑みを浮かべた。
敵意が二割、好意が八割。魅力的ではあるが人を試すような笑みだ。
「まぁ、そうですね。でも三上さんほど仲が良いわけじゃないですよ」
俺は古條しずくの素敵な恋人に対してそう答えた。
三上翔子は、フフッ、と笑うとようやく俺への警戒を解いたようだった。
そしてふと、俺は周りから注目されていることに気が付いた。
多数の居心地の悪い視線が突き刺さっている。俺はこっそりと溜息をついた。
もちろんそれは俺に対する視線ではなくて三上翔子への視線なのだが、彼女といれば必然的に一緒に注目を浴びるはめになる
古條しずくと一緒にいる時にも視線を感じるが、視線の種類がそれとは少し違う。今感じる視線は圧倒的に女性からのものが多い。
三上翔子はいわゆるイケメン女子というヤツで男性人気よりも女性人気がぶっちぎりに高い。以前通っていた女子高では王子と呼ばれていたそうだ。あまりにも安直なあだ名だが、それ故に三上翔子の立ち位置が分かりやすい。
女性にしては高い172cmという長身で、顔のつくりは宝塚歌劇団にいそうなタイプだ。物腰はとても柔らかく、温和で笑顔がとても素敵だ。多くの女性が彼女に憧れるのはとても良く理解できる。そこら辺にいるイケメンと言われる男性よりもよっぽどイケメンなのだ。
けれども格好いい印象とは相反して三上翔子はとても可愛い性格をしている。外見的な印象にばかりに目が囚われて、この人の可愛さが分かっていないヤツは目が節穴なんじゃないだろうかと俺は思っている。個人的な意見ではあるが、俺の知っている女性の中では三上翔子は雛姫に次いで二番目に可愛い人だ。
彼女はなかなかに乙女な性格をしているのだ。可愛い物好きだし、恥ずかしがり屋でしかも女子力が高い。俺も母が亡くなってから頻繁に料理を作るようになったから案外料理は得意なのだが、おそらく彼女は俺よりも料理が上手いだろう。
「また、お弁当なんですね」
「自炊した方が安いからね。さほど手間でもないから朝食のついでに作ってくるんだ」
可愛らしい熊さんのお弁当箱を開きながらそう言った。
自分の弁当なのにウィンナーをわざわざタコさんウィンナーにしたうえ、きっちり海苔とハムで顔まで作っているあたりがマジで可愛い。ウィンナーも可愛いけれど、それ以上にそういうことをしちゃう三上翔子がマジ可愛い。古條しずくにはもったいない女だ。
彼女は、いただきます、と両手を合わせたあと箸を取り出しながら俺に文句を言った。
「なんでも、しずくが赤坂君を口説いたというじゃないか。赤坂君にあえなく断られたとしずくがボクに愚痴っていたよ」
その表現は間違っていないが、正直やめて欲しい。
古條しずくの名前に反応した男性からとても厳しい視線を感じる。
「どこまで正確な話を聞いたか知りませんが、あれはただの冗談ですよ。なんていうか、あの人どこまでもマイペースですね。三上さんにわざわざそれを告げるなんて」
「全くだね。あの子はボクが傷つくのを見るのが楽しいんだよ」
「ひどい話です。三上さんはそれで良いんですか?」
「まぁ、可愛いものだよ。例えるならしずくは甘えん坊のライオンみたいなものだ。甘噛みされると結構痛い」
「可愛いんですかね、ソレ……」
俺は呆れ半分にそう言った。古條しずくの外見が優れているのは認めるが、とても愛らしいといえる性格ではない。でもどうやら三上翔子にとってはソレが可愛いらしい。俺にはよく分からない感覚だ。
「ボクは赤坂君がとても羨ましいよ。どうやらしずくにとって赤坂君はとても愉快な玩具らしい」
「まったく、玩具にされる身にもなって下さい。というか、三上さんは玩具にされるのが羨ましいんですか?」
「まぁ、ボクはね……」
「そうですか」
呆れたふりをしつつも、その気持ちは分からないでもなかった。
俺だって雛姫に玩具にされるのはちょっと嬉しい。きっと他の男を雛姫が玩具にしていたら嫉妬してしまうだろう。
「赤坂君はしずくに手を出すようなことはしないと思うけれど、たとえあの子に誘われても絶対に断って。あの子に手を出すくらいなら私が身代わりになっても良いから」
いきなり三上翔子はとんでもないことを言い出した。
「三上さん…… あなたアイツにどんな話を聞かされたんですか。っていうか、俺がそんなことする鬼畜だとでも思っているんですか?」
「だって…… だって、しずくは可愛いもん。赤坂君にその気がなくともしずくに誘われたら断れる自信はあるの?」
可愛いもんってアンタ…… 素がでていますよ。
だいたい可愛いってアンタの方がよっぽど可愛いからね?
三上翔子は普段はクールっぽく振舞っているが、古條しずくが関わるとすぐに乙女な一面が顔を出すのだ。しかも、その愛はかなり重い。
「いや、ありますが。絶対的な自信が」
俺はあっさり言った。
すると三上翔子は形の整った眉を吊り上げて激昂した。
「赤坂君はしずくちゃんが可愛くないっていうのっ!」
とても理不尽な理由でギロッと睨まれる。
そんな可愛い顔で睨まないで下さい。いつの間にか、しずくちゃんって呼んでるし。それにアイツはアンタが思っているほど可愛くないよ?
「いやぁ、俺にとっては少なくとも三上さんの方が可愛いですよ」
「んなっ!」
三上翔子は俺の言葉に顔を真っ赤にさせると俯いたまま「しずくちゃんの方が可愛いもん」と小声で呟いた。
この人マジで可愛いな。
そりゃ古條しずくも意地悪するでしょうよ。こんな可愛い彼女がいたら特にSっ気のない俺だってきっと意地悪しているもの。
「だって、赤坂君はしずくに赤坂君が望むなら初めてをあげるって言われたんでしょ?」
「ん~、言い方はともかく…… クソっ。間違ってないのがすごく性質悪いな」
「否定しないじゃん! 否定しないじゃん!」
「怒らないで下さい。だから断ったって言ったじゃないですか」
「でも、ズルい。私だって言われてみたい」
「アンタ、一体何がしたいんですか……」
「分かんない」
唇を尖らせて拗ねたみたいに三上翔子はそう言った。
分かんないのかよ、とツッコミを入れたい気持ちを俺はグッと我慢した。いや、そんな顔されても俺だって困るんですよ。
「何で赤坂君はしずくと仲が良いの。しずくといつ、どうやって知り合ったの? だいたい、赤坂君は私と最初に会った時からしずくと仲が良かったでしょ。どうしてなの?」
「う~ん、それ口止めされているからなぁ」
「昨日、しずくに問い詰めたら赤坂君に聞けって言われたよ。で、キミに口止めがどうこう言われたら、お詫びにそれを私に話しても良いって伝えてって言ってた」
「お詫びって、一体なんのお詫び。身に覚えがないんだけど。アイツ、俺にまた何かしたの?」
三上翔子は俺の顔色を窺うみたいにためらった後、上目遣いで恐る恐るそれを口にした。
「えっとね、赤坂君のバブバブの話を私に聞かせちゃったことだと、思う」
「あんの、アマァァァァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
よくよく考えてみれば古條しずくにはしっかり口止めしたわけではない。お互いに弱みを握っているので他人に話すことはないだろうとその必要性を感じなかったのだ。
けれども、古條しずくにとって三上翔子は他人ではなく身内扱いなのだろう。確かに、俺が知っている彼女の秘密の一つ『古條しずくと三上翔子が恋人同士である』という内容に関しては彼女も決して無関係ではない。
実のところ、俺も三上翔子には知られる可能性はあるだろうと分かっていて古條しずくに話したのだから諦めはつくのだ。
だが、そういう事情も含めて古條しずくは分かってやっているから腹立たしい。ヤツは愉快犯なのだ。本気で超えてはならない一線はちゃんと分かっていて、分かったうえでそのラインのギリギリでチキンレースを始めるから性質が悪い。
今回古條しずくが切ったカードは『俺と古條しずくの出会い』だ。
それと引き換えにヤツは『俺のバブバブのお話』を三上翔子に話した。
仕方がない。ならば俺は古條しずくの切ったカードでせいぜい楽しませてもらおう。このカードで三上翔子の可愛い姿が拝めるのならまぁ、それも悪くない。
気持ちを切り替えた俺はそう考えることにして、古條しずくの計略に乗っかることに決めた。アイツの思い通り動いているようで少々癪ではあるけれども……
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