梅雨の校舎

騒音の校舎。梅雨だ。雨だ。


野球部と蹴球部が駆け巡っている。

東西に別れ階段を上下し足腰を笑わせる。

木の匂いの廊下に這って筋肉を呻かせる。


雨の飽和と青少年の汗で床も壁も天井も

ぬらりテカって鯨の胎動が啼く。


湿った本を捲り想いを馳せるのは風。

空っ風。びゅう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る