ありもしないようでいて何かある
鯖ジョーカー
自転車
僕の背中に君は乗る
温度は誰よりも知っているんだ
雨の日も温かいよ
君の声が綺麗だね
君の背中を僕は押す
君が少しでも寂しくないように君を揺らすよ
君は雨の日で呼吸できてるようだ
僕はつらいけど
君の枝に僕は立つ
葉をしっかりとつけるために
その葉を輝かせるために
僕は君を乗せていくよ
僕の車輪は僕の心
君の全ては分からないけどきっと一つさ
そう信じて回り続ける
君を信じるから泥んこの上だって逃げないよ
僕のギアは僕の腕
緩めれば緩めるほど心が揺れそうだ
僕に声はないから僕は硬くなろう
君がくれた名前を忘れぬように握りしめて
錆びついても
転んでも
心はいつまでも輝いている
君と駆けるのが嬉しくて
君が喜ぶのが嬉しくて
君が強いのが嬉しくて
君といつまでも寄り添っていたくて
だけど僕は
だけど君は
温度がまだ残っていたから
車輪と共に叫ぶよ
この日々をありがとうって
こうして僕は動けなくなった
錆からは逃れられず
闇に飲まれていく
最後に微かに見えた
前髪で隠した君の変わらない顔が
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