消しゴム
私の消しゴムで
あなたを消したい。
私の消しゴムで
あなたとの出逢いを消すの。
あなたとの思い出を、
私の想いを。
二度とあなたを思い出さないように。
もう寂しくならないように。
私の消しゴムで、
あなたの瞳を
腕をあの唇を
私の記憶を。
寂しくならないように。
でも、これだけは
これだけは消えない。
消せない、あなたの声。
わたしの耳にささやく
やさしく、ひくく
私に響く。
「愛してる」
あなたの声。
消しゴムよ、お願い。
この言葉だけは消さないで。
もう二度と、
声を出さない彼の言葉を。
お願い、私の消しゴム。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます