第20話

「あーそういうこと?

 誤解だと思うけどメドゥサに会いに行ってみる?」


 ベスの提案に亜金は驚きました。


「いいの?」


 コウがそういって剣を収めます。


「うん。

 メドゥサはそんなに悪い人じゃないよ?」


「その必要はなくてよ?」


 そういって現れたのは緑の髪の美しい女性です。


「あ、メドゥサ!」


 ベスがそういって嬉しそうな声を出します。

 まきが拳を握りしめます。


「貴方が和也のフィアンセなの?」


「うん」


 その言葉と同時にメドゥサがお腹を触ります。


「え?もしかして?」


「うん、妊娠しているの」


「え!!!!」


 まきが驚きます。


「じゃ、なんで他の男を誘拐したの?」


「それは……」


 メドゥサが言葉に詰まると和哉が現れます。


「彼らはメドゥサを討伐に来たハンターさ……

 でも、話のわかる人たちで僕らの味方になってくれた」


「どういうこと?」


 コウが、和也の目をしっかりと見ます。


「メドゥサが妊娠していると知ったら味方になってくれた……

 そして見たらわかると思うけど彼女はキメラなんだ。

 キメラになるまえ僕らは婚約していた。

 彼女は妊娠していたんだ。

 なのに彼女は誘拐されて、大蛇と融合され……

 そしてこうなった」


「……ひどい」


 コウが、今にも泣きそうな顔をします。


「その研究所はどこ?潰してくる」


 まきの目は怒りに満ちていました。


「クールポコ王国の研究所です」


「……クールポコ」


 亜金の表情が曇ります。


「かなりやばいところだよね」


 コウが、そういってうなずきます。


「国相手じゃ戦えないね……」


 まきもため息をつきます。

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