第15話 💓
いくらツバを飲み込んでも乾きは癒(いや)されない。
白い柔肌に目が釘付けだ。
汗がにじみ出てくる。ノドが異常に乾く。
お蝶は両の手でたわわなふたつの乳房を隠していた。
目を閉じているが、表情は硬い。オレの股間はまるで熱した棒のように、腹筋にへばりついていた。
「お蝶さん・・・」声が微かに上擦っていた。
「お蝶とお呼びください。清雅様・・・・」
「じゃ・・お蝶・・・お前も、清雅様などと言うなと言っただろう。」
「しかし・・いずれ里へ帰れば、清雅様とお呼びしなければなりません。」
「このまま・・・二人で、江戸で暮らさないか・・・・」
「え・・・」
「平家の末裔だなんて・・・、そんな争い事に巻き込まれたら、命が幾つあっても足りない・・・・」
「なりませぬ・・・清雅様は、正当な後継者です。今、本家で相続されるべき方々は、次々と変死していって・・・
このままでは、分家に乗っ取られる恐れがございます。」
「でも・・・オレが・・」オレにそんな大それた事が出来るのか。
甚(はなは)だ疑問だ。
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