第9話:嵐の一夜

酷い天候だ。嵐になった。もはや、旅など出来る状態ではない。

夜になり、オレたちは旅籠に泊まった。

豪雨の音が耳を煩(わずら)わせた。

夜、みんなが寝静まった頃、何者かが、オレの傍らに来た。

お蝶だ。

「私は・・・清雅様をお探しするために、江戸へ赴いた次第で・・・」

そう言って、お蝶はオレの布団へ入ってきた。

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