第7話 2分の1刑事〈デカ〉

私のあだ名は

2分の1刑事


半分だけふさふさ黒髪のデカの証。


写真に写るときは

いつだって左側。


右顔は国家機密だ。


サイドに流した髪の毛が

たまにめくれあがる

2分の1刑事


たなびく髪の毛は

たまに捜査の邪魔になる。


モノクロ写真は

極めつけのサギ写


正面から見ると

盛り上がった髪の毛で

犯人を追い詰める


禿げだとはきっとバレてない。

それがスパイの一分だ


デッドアライブ


生きるか死ぬかの刑事の仕事


それが2分の1刑事


俺のことだ


俺の秘密を知ったやつは


地獄の果てまで追い詰める


それが俺


2分の1刑事






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