桜トンネル


春爛漫の

桜の花びら

散り落ちて

風が吹くたび

群れになって

円を描(えが)く

描く、走る

ふたりの後を追って

追って、追い越し

素早く傍らを擦り抜ける


見上げる桜のトンネルよ

この世の綺麗な風景は

君が隣にいるだけで

もっともっと輝きを増した


君が拾った花びらの

消え入りそうな淡い色彩

掌の上で揺れて、震えて、風に消えた

一瞬のそれは、儚い夢のよう


だけど僕たちの一瞬は未来に続く


また来年も

一緒にここに来てくれる?

いつまでも

僕の隣で笑っていてほしい

いつまでも変わらず

ずっと、ずっと

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る