宗教的原理主義派が支配するアフリカの小さな街で第二フェーズ

 フェルマー中尉が叫んだ、

「ドローンから航空攻撃が来る、全員伏せろ」

 お調子者のベルヌーイ一等兵が、のびあがって、航空機を探しだしたので、ガロア軍曹が、飛んでいき、メットごと太い腕でベルヌーイ一等兵をネジ倒した。

 ドローンは、おもちゃのラジコンで、南西の方角から、エンジン音を軽く響かせて、小隊上空に達するとそのまま、小隊の上を飛びぬけて、"屠殺広場"に達した、高度はたった数十yds。

 伏せながらも、フェルマー中尉とガロア軍曹は、目でおもちゃのラジコンを目で追っていた。

「中隊本管は、狙撃兵の位置を把握してるんですかね」

 とガロア軍曹。

「軍曹、喋ってると、口の中を爆風でやられてしまうぞ」

「中尉、知らないんですか、爆風に関しては、鼓膜やられないように両手で耳を抑えて口を開けるんですよ」

「一応、俺も習ったが、どうして、口をあけると耳の鼓膜を守れるんだ」

「誰もそんなこと、やってませんがね」

 おもちゃのラジコンは、翼のパイロンには両翼にたんまりクラスター爆弾を積んでいた。 おもちゃのラジコンは、噴水を越えると、一つの4階建て建物の上空で、信じられな

いほど飛翔スピードを乗せ、ありたっけの爆弾を投下した。

 といっても、二発だが。

 それが、二つに割れ、正にクラスターを付けた本体が現れ、幾つもの子爆弾が、雨あられとその建物と両隣あたりを上空から破片とともに、地獄の雨を降らせた。

「あそこなんですかね中尉」

「知るか」フェルマー中尉が答えた。

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