第4話
「……甘い」
僕はキスしてる時でも君の顔を直視できない。
君の髪から、ふわっと柑橘系の果物のような匂いがした。
香水を変えたの?それとも、新しいひとの家のシャンプーの匂い……?
「そう?じゃあ、次からは砂糖控えようかな」
少しも上がっていない息。
そう言ってふわりと笑ったけど、きっと君は次もまた砂糖をたっぷり入れるだろう。
ペーパーバックの同じ行に視線を戻しながら、僕は昨日路地裏で男とキスしていた君の喘ぎ声を思い出していた。
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