ダブルクロス３ｒｄ シンドローム考察・寸評

バロール×モルフェウス「汎用射撃アタッカー」

●クロスブリード射撃攻撃型

▼コンセプト

　今回、使用環境は「基本１・２、上級、エフェクトアーカイブ、インフィニティコード、ヒューマンリレーション、パブリックエネミー」を採用しつつ、ワークスは「FHエージェントかFHチルドレン」を選び、尚且つ「バロールを主軸にした射撃型でモルフェウスかノイマンのどちらを採用」し、さらに「1コンボの侵食率の上昇を10以下に抑え」、その上で「ある程度情報収集も可能」で、「最低限の火力（100％以下で攻撃力10ダイス6~8個程度）は確保したい」という、当該寸評始まって以来、空前絶後の注文の多さの要望が投書された為、それについて書いたのがこの記事である。

　正直、筆者に尋ねるより同卓するGMとかに相談したほうが良いと思うが、別に難しい注文でもないので作成しておく。

▼環境

　レギュレーションは初期作成・フルスクラッチを想定。

　使用するルールブックは要望の関係から、今回は「基本1」「基本2」「上級ルールブック」「パブリックエネミー」「エフェクトアーカイブ」「インフィニティ―コード」「ヒューマンリレーション」とする。

　また、「エフェクトアーカイブ」を採用する以上、エフェクトは全て「エフェクトアーカイブ」による改訂後の記述に準拠するものとする。

　なお、投書の希望だと初期作成+50点環境なのだそうなのだが、筆者はこれらのビルドサンプルの記事は初期作成以外の記事を書くつもりはないため、今回も初期作成で組む。+50点環境に適応させたい場合は、適当に成長の項目でも参照して頂ければ幸いである。

▼シンドローム

「バロール×モルフェウス」

　実は普通に射撃に適した組み合わせであり、それなりの感覚能力値を確保しながら「巨人の斧」や「ペネトレイト」などによるパワフルな射撃攻撃が可能である。本当は「ヒューマンリレーション」収録のリミットエフェクトを利用するのが強い組み合わせなのだが、今回は1コンボのコストを10以下に抑えなければいけないため、それらの採用は見送る。

▼能力値・推奨ワークス ・技能

能力値：「肉体1・感覚4・精神2・社会2」　経験点追加なし

ワークス：「FHチルドレンB」　パブリックエネミー記載

技能：「初期取得技能+射撃Lv2+調達Lv1+情報Lv1」　7経験点追加

　まずは感覚のボーナスを持ちつつ射撃Lv2も有する「FHチルドレンB」を採用しつつ、射撃、調達のLvをそれぞれあげておく。調達に振るのは勿論強力なFH専用アイテムを獲得するためである。情報は余った経験点を適当に振っただけなので何でもいい。

▼エフェクト

「ペネトレイト」　Lv1

　攻撃起点になる上にペナルティも軽い優良装甲無視エフェクト。

　「クリスタライズ」の影に隠れがちだが、攻撃起点になるところが非常に強い。

　今回のようなコストを抑えたい構築では非常に有効である。

「コンセントレイト（モルフェウス）」　Lv2

　いつもの。

　今回の攻撃起点は「ペネトレイト」なのでモルフェウスを指定。

　正直、これと「ペネトレイト」で殴るだけでもそれなりにまとまったダメージが出る。

「巨人の斧」　Lv4

　バロールの誇る係数3攻撃力増加エフェクト。

　ダイスペナルティが痛いが、今回は既に解消手段を確保しているので問題ない。

　今回はメイン火力でもあるため、「デモンズシード」を噛ませてLv4にしている。

　これ一個でもう12点の攻撃力を確保している。

「紡ぎの魔眼」　Lv3

　こちらがその解消手段の1つにしてミドル無双エフェクト。

　たった1の侵蝕率でLv個の判定ダイス増加をいつでも判定直前に行える。

　これで概ねの情報判定は丸く立ち回れるので、「ある程度情報収集も可能」になる。

　戦闘時は勿論自分の命中判定に叩きこんでダイスペナルティを相殺する。

「時の棺」　Lv1　100%制限

　競争相手の必死の努力を邪魔立てするのはいつだって気分がいいものだが、

　ジャームのリアクションは特に笑えるな。

▼アイテム

　まずはユニークアイテムの「サイドリール」と「デモンズシード」を常備化する。

　さらに、FHアイテムの「FHG-666」を常備化しておしまいである。

　この「FHG-666」は射撃武器の癖に命中補正0どころか、何故か命中ダイスが増える効果が付いているぶっ壊れ武器であるため、専らこれに頼り切って攻撃する。

　まぁ、FHアイテムは万遍無くアホみたいに強いため、これに限った話でもないが。

　何はともあれ、これで100%時の命中ダイスは9個で攻撃力21+1d10の装甲無視である。

　しかも射撃命中の固定値は7である。

　とりあえず、要望はこれですべて満たした形になる。

▼Dロイス

　FHアイテムが必須であるため、FH専用Dロイスにする必要がある。

　種類は別に何でもいい。

▼運用

　ミドルは「紡ぎの魔眼」の低コスト調査を利用して、どんな判定もダイス3個追加で乗り切っていく。戦闘は省エネで済ましたいなら「ペネトレイト」+「コンセントレイト」のみで殴り、火力を出したい時は「巨人の斧」をつける。手痛いシーン全体攻撃や範囲攻撃には「時の棺」をなげつけよう。

▼カスタム

　もっと情報判定を有利にしたい場合は財産点を伸ばすのが手っ取り早いため、「デモンズシード」を取っ払いつつ「巨人の斧」のLvをさげて調達Lvを上げると良い。強力なFHアイテムの常備化にも一役買ってくれる。「時の棺」のかわりに「因果歪曲」などの範囲攻撃を握るのも悪くないだろう。トループが幅を利かせている環境なら「ジェノサイドモード」でもいい。

▼成長

　命中が欲しければ適当に射撃技能Lvに振り、火力が欲しければ適当にFHアイテムを物色する。雑に「CR弾」を何発か握るだけでも強い。コンボコストが高まるのが難点だが、「巨人の斧」のリミットエフェクトである「巨人の弩」を握るのも手である。

　あとは適当にユーティリティを優先して、バロールセットアップ三種の神器「空間圧縮」、「灰色の庭」、「赤方偏移世界」のどれかを適当にとるという手もある。「孤独の魔眼」などで範囲攻撃対策もいいだろう。モルフェウスから「砂の結界」を引っ張ればカバーリングも出来る。カバーリングによるダメージコントロールの有用性は、以前記事にも書いた通りである。