ソラリス「交渉デバッファー」


●ピュアブリード交渉デバフ型

▼コンセプト

 ソラリスは使ってみると高い社会能力値のお陰でミドルの情報収集を丸くこなしつつ、そのまま交渉攻撃や支援で戦闘に貢献できるという、わりとやる事は単純で使いやすいシンドロームである。だが、やはりエフェクト母数の少ない基本環境では火力で貢献する事は難しく、基本的にはやはり支援か妨害が主な役割となる。そんなわけで、今回は妨害特化の交渉デバフ型ピュアソラリスである。

 


▼環境

 レギュレーションは初期作成・フルスクラッチを想定。

 使用するルールブックは「基本1」「基本2」とする。

 

 

▼シンドローム

「ソラリス」

 今回はダイス低下を重点的に扱うため、ピュアソラリスを選択した。「フラッシュゲイズ」欲しさに「エンジェルハイロゥ」を選択するという手もあるのだが、今回はそれよりも各種エフェクトの最大Lv増加と、「帰還の声」を優先してピュアソラリスにしている。

 

 

▼能力値・推奨ワークス ・技能

能力値:「肉体1・感覚1・精神2・社会6」 感覚に1振って10点経験点追加

ワークス:「レネゲイドビーイングA」 ルルブ2記載

技能:「初期取得技能」 経験点追加なし。


 能力値0が二つ出来る関係で、必ず10点は此処で経験点を振る必要がある。

 今回、ワークスは能力値0の肉体能力値をボーナスで埋められる「レネゲイドビーイングA」を選択した。無論、「オリジン:サイバー」が目当てである。

 とは言え、ワークスは基本的に肉体か感覚にボーナスがあるものなら何でも良い。

 


▼エフェクト

「ヒューマンズネイバー」 Lv1

 レネゲイドビーイング自動取得エフェクトその1。

 勝手についてくるだけなので特筆する事はない。

 

「オリジン:サイバー」 Lv1

 レネゲイドビーイング自動取得エフェクトその2。

 ミドルの情報判定でも有用であるため、何かと使いやすい。


「抗いがたき言葉」 Lv7

 今回の主力エフェクト。

 これを叩き込むだけで7個もあらゆる判定ダイスが減る。

 しかもシーン中永続で、100%を突破すれば8個減である。

 攻撃力が設定されていないため、これ単品ではダメージはでない。

  

「コンセントレイト」 Lv2

 いつもの。

 好みでLv3にしてもいい。

 

「盲目の羊」 Lv7

 これまたダイス低下デバフ。1ラウンド1回だがLv+1個という高係数。

 これで通常時でも8個、100%突破なら9個低下である。

 上述の「抗いがたき言葉」と合わせれば15個~17個のダイス低下が望める。

 これだけダイスを奪えば、基本ルルブ収録エネミーの大半は機能不全に陥る。

 ダイスが無くなれば自動失敗である為、命中判定に使えば攻撃も自動失敗である。

 

「奇跡の雫」 Lv1 100%制限

 ソラリス定番の戦闘不能回復エフェクト。

 エフェクト1つでロイス1つが守れるなら安いものである。

 

「帰還の声」 Lv1 ピュア制限 

 エフェクトの回数を回復させるエフェクト。

 何とシナリオ1回制限などのエフェクトの回数まで回復する事が出来る。

 つまり、「時の棺」などの回数も回復できるという事である。

 無論、上述の「奇跡の雫」にも有効である。

 今回ピュアソラリスを選択した理由の一つは、これを取得するためである。

 


▼アイテム

 特に必須と言えるものは無い。

 基本的にはそのまま財産点としてセッションに持ち込むのが無難である。

 とはいえ、折角豊富に常備点があるので、仲間に何か融通してあげるのは悪くない。貧乏で装備品を満足に常備化出来ない仲間がいる時などは特に有効である。

 


▼Dロイス

 レギュレーションの関係で取得していない。

 使える環境なら、「古代種」で「ルーラー」をとるのが手っ取り早く強力である。

 


▼運用

 折角社会が高いので、情報収集ではガンガン出しゃばって行きたい。「オリジン:サイバー」を使えば購入判定でもそれなりに活躍できる。

 戦闘は「抗いがたき言葉」をボスに叩き込んであとは「盲目の羊」を命中判定に叩き込み続けるだけである。命中値を余り稼いでいない関係で「抗いがたき言葉」が当てられない可能性もあるが、その場合は「盲目の羊」を敵の回避に叩き込んで無理矢理あてよう。「抗いがたき言葉」は一発当てればいいだけなので、そこまで問題にはならない。無事、デバフを付与する事が出来れば、大体のボスはこれで機能不全に陥る。また、「抗いがたき言葉」は基本的に一度撃てば事足りる為、以降は手番が余る。カバーリングでもして仲間を守るといいだろう。

 ただし、このビルドは非常に対策が容易なビルドであり、単純に判定ダイス数を増やされるだけで簡単に完封されてしまう。「カリキュレーション」などを積まれるだけでもアウトである。そのため、GMがそういうメタ対策を平気でしてくる環境ではクソの役にも立たない。

 また、だからって対策されなきゃされないでボスを簡単に封殺できてしまうビルドでもあるため、初心者GMなどを相手にする時に持ち込むのもまた行儀が良いとは言えないビルドである。だったらそんなビルド紹介すんなと言われれば全くその通りなのだが……まぁ、それはそれと言う事で一つ。

 何にせよ、基本的にTRPGは参加者同士の善意で成り立つ遊びであるという事を再確認して頂ければ、幸いである。

 


▼カスタム

 好みで「奇跡の雫」や「帰還の声」を外して、適当な好きなエフェクトと入れ替える。「盲目の羊」の射程が気になる場合は「タブレット」でもいい。また、「絶対の恐怖」あたりを積めば微弱ではあるが攻撃力も確保できるため、「抗いがたき言葉」を叩きこんだ後も暇をせずにすむ。命中値の低さが気になる場合は、交渉技能Lvを4まであげたり、「オリジン:サイバー」のLvをあげたりしよう。

  


▼成長

 まずは「アクセル」の取得をお勧めしたい。基本的に先手を取れた方が圧倒的に有利なビルドであるため、なるべく1ラウンド目から先手をとってボスにダイス低下デバフを押し付けていきたい。デバフを押し付けた後も、味方の白兵屋などを補助してやったり、ボスよりも後に行動するアタッカーの行動順を繰り上げてやったりと、痒いところに手が届く優良エフェクトである。セットアップの行動値操作はこのエフェクトに限らず強い。どうせ行動値を高めるのだから、ついでに「破滅の言霊」や「彫像の声」を取るという手もある。

 次にお勧めなのは、「絶対の恐怖」の取得である。「抗いがたき言葉」を叩きこんだ後の暇を潰すことが目的なので、Lvは1のままでいい。開き直って「狂戦士」や「戦乙女の導き」をとって味方を援護するという手もある。「女王の降臨」と合わせれば自分にバフをかけたりも出来る。「ポイズンフォッグ」や「タブレット」をとれば範囲化や射程調整も容易である。

 もしくは「命の盾」と「リフレックス」をとって回避率を高めるという手もある。ボスの判定ダイスをズタズタにした上で行う「リフレックス」つきドッジは、かなりの高確率で成功する。「抗いがたき言葉」だけでも半分程度のダイスは奪える計算なので、「盲目の羊」なしでも十分回避が狙える。その場合は、攻防を兼ねる交渉技能のLvを高めておきたい。

 折角の高い交渉値を生かして「人形使い」を取ってみるのもいいだろう。完全に悪役としか思えない動きをすることになるが、日常を守るためには致し方ない事である。

 

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