ガレオン船と茶色い奴隷
芝原岳彦
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主な登場人物
青い目のヨハネ
主人公。
美しい黒髪に青い目。蔑視される民族であるワクワクの生まれであり、その故地エリアールの出身。ワクワクの母に育てられ、父を知らない。十歳で母を亡くす。十五歳の時、故郷が飢饉に襲われ、飢えをしのぐため、自らの身を売る。貿易都市エル・デルタ商会に奉公人として買われ、働くことになる。
金髪のペテロ
ヨハネの親友。子供の頃から共に過ごす。同じエリアールの出身。堂々たる体躯をもち、海の外の広い世界に目を向ける。
赤毛のトマス
エル・デルタでは知らぬ者のいない大物奴隷商人。頭脳明晰、冷静沈着。左腕を失っている。義手を幾つも持っており、状況に合わせて付け替える。その経歴は謎。
奴隷娘ティー
ヨハネと同じくエリアールから売られてきた娘。『ティー』の名は奴隷の競売の際に腕に付けられていた番号札『T』より。
火傷のニコラス
酒と博打で身を崩した中年男。胸に大きな火傷の跡がある。ワクワクの血が流れており、ヨハネに親近感を抱く。逃げた妻に帰ってきてもらうため、廻船業で必死に働く。
機織り娘、メグ。
機織り工房の
月明かりのマリア
メグの親友。月の上に立つ娘。浅黒い肌に黒髪、豊満な体。幻想的な女性。
馬乗りのパウロ
ヨハネの後輩である奉公人。馬車や馬の扱いにたけた男の子。
セシリア
メグと同郷の娘。女奉公人の中で一番腕の良い職人。パウロの恋人。
セプールベタ
神学者。アリストテレス哲学と神学を駆使して、奴隷制度と戦争を正当化する人物。
イゴール
身なりの良い老人。貧しい者たちの為の木賃宿を経営する。
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