「海」(17/9/2)
お題:雲
羊が一匹、羊が二匹。数え始めた瞬間、サバやイワシだったような気がしてくる。近くにはシラスも伸びていて、その切れ間から驚くほど美しい青。まるで「海の中」が見えてるよう。海に羊はいないもの? でも、ここにはいるわ。
端の方では、魔法みたいに黄色や紅に染まり、うねってまだらにムラをなすのは熱帯魚の群れかしら。
いつまで経っても見飽きない水槽。
そのとき、向こうから寝室にレースを引くようにすじを描いてやってきたソレに私はため息をつく。
遠く私が今日も見下ろす青い星は今夜、その海の青をはっきり見せないように、私の光を弱めるように、空に
もっと見せて。私の「海」はがらんどうで、美しくないの。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます