元風俗のおねーさんの話 その2
前回の話と一緒に教えてもらった話。
前回はワースト1位だったので今回はベスト1位。
それは80歳のおじいちゃんのお客さん。
最初聞いた時、そのお年でお盛んなの!?と思った。
おねーさんがお店に出勤するときに声をかけてきたそのお爺さん。
最初は何のお店か知らずに声をかけたという。
おねーさんに声をかけた理由も
「若いころに死に別れた妻に瓜二つだった」
と言う理由で思わず声をかけたとか。
後日おじいさんに亡くなった奥さんの写真を見せてもらったら、自分が昭和の服着たらこんな感じになるだろうなと言うぐらいそっくりだったとか。
どういうお店か説明して入店、一緒にお風呂に入って背中を流しながらお爺さんが奥さんが死んだあと子供達全員頑張って育てたとか死んでから今日までの苦労や生活の日々を話し、おねーさんが2時間だけ奥さんになって返事をしてあげる。
プレイ終了後
「もう思い残すことはない」
と言われたのでおねーさんはお店のポイントカード渡して、月一回お店に来て近状報告すること、貯めたポイントの分だけ本当の奥さんに渡す土産話を作る事、ポイントが全部溜まるまで死なないと約束させた。
「ポイントが全部埋まった時は感無量だったし、お爺さんの担当だった黒服君も感極まって泣いて、最後はその日出勤していたお店の皆でお祝いしたわ」
おねーさんはすごいドヤ顔で語っていた。
そのお爺さんはもう亡くなっており、葬式には遺族から呼ばれたが行っていないそうだ。
「私は2時間限定の奥さん。最後の見送りとあの世からのお出迎えは本当の家族と奥さんがするべきこと」
プロのプライドみたいなものが見えた。
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