エリート()さんVS中途採用さん


 うちの部署にはエリート()さんというあだ名の人がいる。

 なぜそんなあだ名が付いたかというと、エリート()さんが入社して1週間もたたない頃に雑用をお願いしたら


「なぜ東大卒のエリートの僕がそんな仕事しないといけないのですか?」

(脚色一切なし、ガチで発言しました)


 と目玉ドコーな発言をした事。

 他にも


「僕東大卒ですから、僕より学歴の低い人の言うこと聞きません」(実話)

「僕より学歴が上になってから言ってください」(実r)


 さて、普通こんな発言と態度を取ると色々と問題があるのですが、どうやら断れない筋からのコネ入社&厄介押し付けという噂(噂ですよ、うーわーさ!)


 そんなある日、中途採用で入ってきた人がいた。

 エリート()さんという人物を見た後のせいか聖人君子のように見えた。

 仕事は早い、気が利く、報告・連絡・相談ができる(エリートさん? 察しろ)


 そんなある日、中途採用さんがエリート()さんに仕事お願いしたらいつものセリフが出た。

 間に入ろうとしたが、中途採用さんがすごい発言。


「じゃあ、私のいう事聞いてくださいね。私(アメリカの有名な大学、世界ランキングで10位圏内らしい。東大は10位以下本人談)卒ですから」


 最初は信じなかったエリート()さんでしたが、後日中途採用さんが卒業書と卒業写真(大学卒業生が被る帽子を投げてる外国人がいっぱいうつっていた)


「もちろん東大卒なんですから自分の発言に責任持ちますよね?」


 エリート()さんはぐぬぬ顔で雑用をしていました。


 なんでそんな大学卒業した人がうちに?と思ったが、どうも有名な大学卒だからこれぐらいできるだろうと過剰な期待に押し潰されて鬱になって治療を終えて社会復帰しようとしていたらうちの会社の人事部から声をかけられたかららしい。


 大学のことは黙っていたかったが、エリート()さんが余りにもだったために大学名を出して黙らせたとのこと。

 うちの部署ではエリート()さんがおとなしくなったので中途採用さんは大切な社員として接しています。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る