最終回? ㅤ4

「どういうことにゃ、なんのことにゃ」


「実はですね。見てください」


 ㅤアダムが左手に水の容器を持つと、右手にも水が現れる。


「にゃんだこれは」


「そしてちょっと、外に出てください」


「ふみゃっ!?」


 ㅤそこには液体がなみなみ、あふれんばかりのオリーブオイルビンの数々。


「これが、ワタクシの新機能……」


「恐れいったにゃ」


「希望を捨てずに、暮らした成果です」


「これで、助かったにゃか?」


「はい」


「これで、エネルギーの心配はいらないにゃか」


「おそらく」


「……」


「……」


「アダムゥゥゥゥゥ」


「イヌゥゥゥゥゥ、くん」


「やったにゃ、やったにゃ」


「くすぐったいという感情が、芽生えますよ」


「ああ、どっきりしたにゃ」


「どっきりさせましたね」


「これが本当の」


「『コピーアンドペースト』だにゃ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る