世界の終わり

「ところで世界は終わっているわけですが」


「世界の終わりって、どんな基準なんだにゃ」


「珍しく食いつきますね」


「たまにはいいにゃ」


「我々にとって、世界の終わりは、基本的には人類の終わりを指します」


「どうしてにゃ」


「どうしてとは」


「我々はロボットであって、人ではないにゃろう」


「しかし、この『我々』を造ったのは、人であります」


「ふみゃあ」


「もっとも、その『人の終わり』がなぜ訪れたかというのは、諸説あるとワタクシのココロも囁いております」


「ふむ」


「実のところ人類は博士の弟子亡き今も、どこかに生息しているとか、いないとか」


「ふみゃ」


「それはともかく、我々は今もこうして暮らしているわけですからね」


「ふみゃ?」


「世界が終わっているわけではないのですね」


「みゃあみゃあ」


「世界を続けましょう。我々のセカ」


 ㅤエネルギーが切れました。エネルギーが切れました。オリーブオイルをお注ぎください。


「やれやれだにゃ」

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