綿帽子のメロディ

喜びの綿帽子 雨にかわっても

その笑顔は崩さない


安物の傘に三日月が揺れている


少し目を離した隙に

ダンスらしき健気さ 舞っている


純真さへのご褒美のように

星が降りそそぐ


一等席で高揚を見届けたい

リンリン鳴ってる 伝えたい


凛とした横顔に捧げたい

いつだって整然としていたい


遠のくのは失望の波音

可笑しな波音 羽音に託したい


独りよがりの感傷

木枯らしはいらない


過ぎ行くはずのあなた

まだとどまっている あなた

思い出を飼いならすことに戸惑う あなた


ふりまわされて

飲み干したのは苦い宿命


口直しに

吸い込んで 吸い込んで

四季のかけら


胸を焦がすこと いとわずに どうぞ


熱くて 熱くて 吐き出す透明

ガラス瓶の宇宙 カランコロン


いまでも美しさ 探している


粉々にならない

掴めないから光


知ってるよ ずっと前から

出逢う前から かがやいていたこと

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