第713話 ロシアサーバーの調査
―――――――――――――――始まりの都:路地裏
レイが口に出した爆弾と言うワードにムクロとユリハも現実世界で時々見かける過激派のテロ行為を連想しコレはその黒いアバター側からの先手ということとなると明日の作戦をどこかで聞き付けたのかたまたまアバターの攻撃タイミングが同じだったかという事だがそれにしても出来過ぎているという事から現状は誰かがこの状況を把握し動かしているという結論に至ったわけだが2人の目の前にいるバーサク状態の黒いアバターは以前と破壊行動を行い2人に猛烈な攻撃を仕掛けていた。
「ギイィイィィイィィィィィ!!!!!」
「くッ・・・あの武器がすごい厄介だねモロに受けちゃうと体力がいくらあっても持たないよ。」
「そうだな・・・だけどこのまま敵前逃亡することもできないしさっさと倒してロシアサーバーへ行こう。
ここがこれだけの攻撃をされてるのなら他のサーバーも大変なことになってるかもしれないからな。
それじゃ今度はこっちから攻めさせてもらうか。
―――――――――――――クイックシフト!!!」
「周りにプレイヤー及びアバターの反応がないので私も手を貸させていただきます。
――――――――――――――さぁコレを喰らって吹き飛びなさい。」
ムクロの加速に合わせてレイは剛腕装甲でアバターを吹き飛ばし行動不可能な状態にするとその吹き飛び状態にムクロが間に合いトドメとばかりの一撃をアバターに打ち込むとさらにアバターは地面を転がり飛びつつもむくっと立ち上がり体に走るひび割れのようなモノを手でなぞりながらバーサクを解くことなく攻撃を仕掛けようとしてきたが激しく動くにつれ体がボロボロと崩れ出し次第に小さくなり消滅した。
「あれだけの攻撃を受けてまだ攻撃してこようとするなんてな。
致命傷を受けても関係なく目の前の敵を殲滅するためだけに動くアバター・・・
完全に息の根を止めて消滅を確認しない限り動き続ける本当のモンスターだな。」
「それに今回のアバターは体格も大きくてバーサクを使ってたから明日の攻略戦もどうなるかちょっと不安だよね。」
「ですが今さら我々がどうこう言ったとしてもあれだけの人数を動かす事はきっとできないでしょう。
それに指揮する彼らがこの事を知っているのかもしくは知らずに負け戦を行うために動いておられるのかそればかりは分かりませんが明日の戦いは悲惨な結果になるかもしれませんね。
この辺りをサーチしましたところ他にアバターが現れて戦闘が行われていると言う情報もエフェクトも出ておりませんので先ほどの黒い大型アバターのみが暴れていたということですがやはりプンプンとニオイますね。」
この場にいた黒い大型アバターだけが大暴れしていたことについて不自然としか思えずほぼ間違いなく明日の作戦前に先手を打ったと見て間違いはなさそうと語りこの足で今からロシアサーバーへと向かいあちら側は黒いアバターの襲撃に合っていないのかという情報や黒いアバターの種類を確認するべくムクロ達3人はロシアサーバーへと転移した。
―――――――――――――――――ロシアサーバー:セントラルランド
ロシアサーバーへとやってきたムクロたちは以前やってきた時と変わらず普通にプレイヤー達が行き交いクエストに向かう者もいればそこらへんで買って来た料理を食べるものまでおりここには黒いアバターの襲撃は行われていないのかと思いきや広場の方から大きな爆発音と共に黒いアバターらしき大きな鳴き声が上がるも他のプレイヤーたちは聞こえていないのかいつもと変わらない表情で歩いていた。
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