第658話 度重なるお客さん??
―――――――――――――――キャンプ場
由里達の声が聞こえたのを感じ取った彩花は寝たふりを始め、だんだんと声と足音が近づくと次の瞬間にはテントのチャックを開けて耀子や由里達が顔を覗かせては悠一が妙な真似をしていないかと注意して覗くと。
今度は悠一がシャワーを浴びるようにと涼孤が語ると悠一は由里達に彩花を任せ・・・着替えを持ってシャワー室へと足を運んだ。
「えっと・・・確か姉さんの言ってた方向はこっちだったよな。
――――――――――お、あれか??」
悠一は綺麗に木が刈り取られたシャワー施設を見つけてシャワーを浴びると。
先ほどまでは聞こえなかった足音が聞こえ・・・何やら話している声が聞こえていた。
「いい??ここからが本番だからね??チラッと覗いたら交代って言う事で・・・・」
「う、うん・・・私は覗きなんてよくないと思うけれど・・・」
「えぇっと・・・そこでアイリスと耀子は何をしてるんだ??
――――――――――もしかして・・・いやもしかしなくてもだが覗きか??」
悠一の声に驚いた2人は耀子でもアイリスでもないと言うが声は完全に2人のモノであり苦し紛れの言い訳を開始し・・・この辺りの見回りをしていただけだと言って即座に立ち去るも。
1人は残っているのか声が聞こえ・・・・
「えっとね・・・その・・・ごめんなさい。」
「ちょ!?何を謝ってんのさ!?さっさと逃げるよ!!
私たちのアリバイも薄いんだからミッション失敗な上に由里に見つかりでも・・・ううん・・・悠一に告げ口されたモノなら・・・殺されちゃうよ??」
「・・・・・・・・・・いいから早く戻ってくれないか??
俺もささっと体を洗って戻るから・・・だから2人で慌てずに帰るんだぞ??」
その言葉に耀子はチラッとでも覗いてから帰ろうとも思ったがそれよりもアイリスが耀子の手を強く掴んで走り出したためにその行為も行えずに消え。
悠一は再び体を洗い始めると・・・・・
―――――――――――こんこん・・・・
「ん??誰か来たのか??耀子たちはさっき戻ったはずだし・・・誰だ??
えっと・・・その・・・今使っているんだが・・・隣は使えないか??」
「いや、私だ悠一・・・その・・・彩花さんは由里たちが見てくれていると言ってだなこそっと抜け出して背中でも洗ってやろうかと来てしまった。
で、どうだ??背中を私の手でゴシゴシと・・・」
次にやって来たのは意外や意外な姉さんであり・・・悠一はどうしてこんなにも客が多いのかと体を洗いながら苦笑いし。
既に体は洗い終わったと告げると今日の涼孤は引き下がらないつもりなのか体がダメなら髪をと言って食いつくが・・・悠一はさすがに髪は自分で洗えると言い返すと涼孤は少し考えてため息を吐きテントで帰りを待つと言って大きく聞こえるため息を吐きつつ戻って行った。
「ん~それにしても今日は客が本当に多いな。
でも無事に着替えもできたしそろそろ戻るとするか・・・よし。」
「あ、悠一君・・・・そろそろ出て来るかなって思って待ってたの。
―――――――――――えっと・・・一緒に戻ろっか。」
服を着替えシャワー施設から出ると外では由里が1人で待っており出てきた悠一に気付くと駆けより一緒に戻ろうと言うと悠一は拒否することなく受け入れ。
耀子とアイリスの話をせずに涼孤がやって来た事とかを話すと由里は苦笑いをしながら流し・・・背伸びをしてから空を見るとそこに広がっていた夜空は自分たちの住んでいる街ではまずみられないモノであり。
その綺麗な夜空を見た由里はブロッサムで写真を1枚パシャっと撮ると待たせている悠一に謝った。
「えへへ・・・ごめんなさい。
この夜空がすごく綺麗で・・・・ついつい写真を撮っちゃった。
こんなに綺麗な夜空は私・・・見た事ないかもしれない。」
「あぁ、グロリアの夜空はリアルに近い演出が施されてあると言ってもやっぱり現実には敵わないよな。
それにしても本当に綺麗な夜空だよな・・・・」
由里は夜空を眺める悠一にそっと近づき抱き着くと咄嗟に抱き着かれた悠一はどうすればいいのかと考えつつも夜空を見つめていると・・・・
「あぁぁあぁ!?由里ってばなに抜け駆けしてんの!?
悠一を自由にできるチケはまだ私が半分持ってんだし・・・あと・・・あんまり見せつけるような真似は禁止禁止ぃぃぃ!!!」
「耀子・・・いつからそこに・・・それにあと少しで・・・・」
「ん?あと少しで何??それにアイリスも・・・2人はえっと・・・由里と同じように迎えに来てくれたのか??」
「え、あぁ・・・・あはは・・・うん、そう言う事だから皆で戻りましょ。」
少し何か間があった返事をしたアイリスであったが由里と悠一は何も言わず。
耀子は耀子で由里と悠一との距離を取らせ・・・チケを使って悠一と腕組みをして歩くとテントが見え・・・その付近に迫ると耀子は悠一の腕をグイっと引っ張って自身に知被けると頬にキスをすし、由里に怒鳴られる前に耀子はテント内へと逃げ込んでいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます