第554話 永久凍土に眠る氷塊ピラミッド
―――――――――――――――プライベートホーム
ブランとの綱引きが終わり、疲れて休んでいるムクロの元へユリハ達がやって来ると。
お疲れという言葉と共に冷たい飲み物を手渡され・・・ユキシロたちもユリハから飲み物を受け取り休んでいると、さらにエリエントとクーリアもやってきていた。
「2人がいないと思って来てみたら何やってんの??
それにブランのそれって・・・・まさか・・・いいなぁ~私まだちょっと足りないんだよねぇ。
また1人でコソっとイベントに潜ろうかなぁ~」
「何をしてるかと思ってたけどブランたちと遊んでいたのね。
ホームにはミストもアヤカたちもいるから戻ってクエストに行くかどうかくらい話さない??」
「そうだな、ずっとこうしてたいけど2人を待たせて怒らせるのも悪いからそろそろ戻るか。
だからブラン・・・またクエストで呼ぶからそれまでファムやユキシロたちの言う事を聞いてお利口にしてるんだぞ??」
「ふふ、本当に2人とも会話してるみたいだよね。
言葉を交わさなくても分かり合えるってすごい事だよね。」
ユリハは自分のジャカルゥを撫でながら語り、ムクロたちはブランたちを小屋に入れてからリビングに戻るとレイ達と共にミストとアヤカたちはお茶を飲んで待っていた。
「悪いな、久しぶりにブランたちの所に行ってたんだ。
あと軽く散歩と遊んだりとか??」
「そうか、たまにはそうやってブランたちの手入れもしてやらねば飼って何もしないままというのもかわいそうだからな。
それで今日はどうする??イベントクエストに行くかメインであるゲームクリアを目指した進行かどうかだが。」
「ゲーム進行にはもう少しだけ待ってくれると助かるわね。
今作ってる武器があと少しでガヘリスと作れそうなのよ。
レシピと手順に作り方等はレクチャーしたから後は本格的な製作段階でガヘリスの腕によって性能が上下すると言ったところだから運頼みだけれど・・・きっといい仕上がりになると思うから。」
「そう言うことならばアタイはアヤカの武器を待つのもアリかと思うのじゃ。
自分の腕が使えない状態でのメイン進行は苦難ともいえるのじゃ。
それにアヤカの銃スキルは大したものなのじゃ、じゃからその期待も込めて街たちと思うのじゃ。」
「そうだね、私も何度もアヤカには助けられたからいいと思う。
だからって言うわけじゃないんだけど・・・クーリアは何か面白そうなイベントとかリサーチしてない??」
「ぬっふっふ!!そう言うお思ってぇ~~~じゃじゃ~~~ん!!!
こういう時のための魔法少女マジカルクーリアチャンのとっておきクエストのお時間だよ!!!」
と、クーリアはワザとらしくクエスト情報をまとめたデータを画面に出してみんなに見えるようにすると。
そのイベントクエストは夏の時期とは違った永久凍土フィールドにある氷塊ピラミッドの攻略と書かれていた。
「え?これって噂の氷でできたピラミッドだよね??
私のクラスでも見たとか言ってる人がいて本当の話かどうか分からない情報だったけど・・・・あるんだね。」
「で、その氷塊ピラミッドの攻略と書いてはいるが・・・もしかしてそのピラミッドの中にボスモブがいるのか??」
「ん~私も潜入できる条件を集めただけで中にいるモブとかトラップの数とか全然わかってない状態でさ?
入って確認してみないと何とも言えないけど・・・こういう未知の領域に入るってことはきっとこの世には出ていない武器と巡り合えるかもじゃん??
だからそれを狙ってみようとか思ってるんだけどどうかな??」
「アタイは寒いのには慣れておるが・・・モブがちと気になるのぅ。
同じオオカミ系ならば相手し辛いのじゃ。」
「そう言えばユキシロはオオカミのモブからペットになってたんだっけ。
そうだよね・・・同胞を倒すっていい気分じゃないよね。
でも安心して!!手を出してくる相手だけ私たちが倒すから!!!
それに・・・オオカミが出てくるなんて決まってないんだし気楽にいこうよ。」
「砂漠ならまだしも永久凍土フィールドにピラミッドって怪しさしかないわね。
なんかとんでもないボスモブが出て来そうで私は遠慮したいけどできなさそうな雰囲気ね。」
「大丈夫です。
ヴァニスが今さら泣きわめいたり騒いだところでこの流れは変わりませんから。
それよりもお茶のおかわりいかがです??」
レイは飲み干しているカップに再び口を付けているヴァニスのカップにお茶を注ぐと。
ムクロに対しピラミッドまではどうやって行くのかと問うと、さっそくジャカルゥたちに手伝ってもらうこととなり・・・すぐに準備に取り掛かった。
「ねぇねぇムクロッちぃ・・・言ったのはいいけど本当に行けると思う??
それにさ??モブの情報が全くないのも危険じゃない??」
「どうしたんだ??いつもは危険がないとつまらないとか危険だと知りつつクエストに潜ってただろ??
いつにもまして慎重だが・・・何か裏があるのか??」
ムクロは部屋にやって来たクーリアのおどおどした態度に質問してみると。
クーリアはムクロの部屋のドアを閉めてベッドに座り語り出した。
「その・・・何人かのPTがその氷塊ピラミッドを見つけた際に我先にって入ったんだけどその場に残ったプレイヤー以外全滅したっていう情報が残ってるんだよね。
で・・・それだけの危険度だから伝説クラスのアイテムがあるんじゃないかって難易度的に噂されてるんだけど・・・・運営の気まぐれで作り出したものじゃなかったらって考えたらちょっとおっかないって思って・・・・」
「それは前にあった事件のようなことが起きてるかもしれないってことか??
どうだろうな??それだけ大きな事が起きてるのなら間違いなく俺は本部に呼び出されてるだろうしさ。
入場の禁止制限がかけれられてるわけじゃないのなら行って確かめるしかないだろ?
だから今回も危険なクエストになるけどベストを尽くそう。
だからクーリア・・・・ベッドに入らないでくれないか??」
振り向けばクーリアはベッドの中に入って寝ており・・・あと少しで夢の中に入れそうだったとブーブー言いながらベッドから出たクーリアは衣装を整え、頼りにしていると背中を叩いて部屋を出て行き。
ムクロは強く叩かれた部分を抑えながらアイテムの最終チェックを行った。
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