第489話 新たな弾丸
――――――――――――――――自宅
料理が出来上がってから全員で料理を食べると・・・少し休憩することとなり。
耀子はブロッサムを開いて何かの情報を集めに入り。
由里達はブロッサムにいれたアプリゲームで遊んでいた。
「由里、もう少し敵を先の方で惹き付けて!!
こっちに来たら援護攻撃ができないわ!!」
「くッ・・・・うん!!!わかった!!
―――――――ていやぁあぁぁぁあぁぁッ!!!」
「2人はどんなアプリゲームをしているんだ??
すごいテンションが上がっているようだが・・・・・」
「あぁ・・・最近リリースされたタッグバトル系のアプリらしい。
私はグロリアで手がいっぱいだからインストールはしていないがな。
にしても食後から耀子は無言で情報を集めているが・・・・先日の件がやはり耀子自身を苦しめているように思える。
どうにかして和らげてやりたいが・・・・心の傷を私たちが自分勝手に触れていいモノでもないし・・・・どうすればいいのだろうな。」
悠一と涼孤は静かにブロッサムの画面をカチャカチャとして情報を集める耀子を見つめながらお茶を飲んでいると。
その耀子が急に何かの情報を入手し・・・内容に驚いて声を上げていた。
「な、なにぃぃいぃ!?!?マジ!?この内容マジなの!?
みんな聞いて聞いて聞いてよ聞いて!!!
今回行こうとしてるクエストなんだけどさ!!!夜に特別なレアモブが出るそうなんだよ!!!
だからすぐに解散してグロリアに集合しようよ!!!」
「そんな情報をよく見つけられたな。
だが・・・耀子の情報はだいたい当たるから今回もそうなのだろうな。
それじゃ今日はこのくらいで解散してグロリアで集合しよう。」
「なんだか騒がしいけど何があったのかしら??
私たちにもちゃんとわかるように説明して欲しいのだけれど。」
「さっきやっと終わって戻って来てみたら耀子は騒いでるし・・・
本当に何があったの??」
アプリゲームを終わらせて戻ってきた由里達に耀子の掴んだ情報を話すと・・・2人もその内容に納得して家に戻ると言うことにし。
3人は夕暮れの中家に向かって帰り・・・悠一は耀子に言われた通りグロリアで待機するためにリアルでの用事を終わらせてからグロリアにログインし。
プライベートホームに向かうと・・・・
「お帰りなさいませご主人様、今日は他のユリハ達が来ていませんが・・・・
どうかなさいましたか??ケンカですか?」
「いや違う・・・そう言うわけじゃなくてさ。
今日は家で学校の宿題をしていたんだ・・・それで・・・」
「なぬ!?と、言う事は主殿の家で美味しいものを食べたと言う事かのぉ!?」
「えっと・・・ユキシロ・・・ムクロの話がまだ終わってないからもう少しだけ聞いてよ??ね??」
ファムはユキシロを抑えてムクロに話を再開させて内容を聞くと。
ユキシロはクエストの内容やレアモブの内容よりも現実で食べた夕食の方に興味が湧いており。
ファムはそんなユキシロに対してまた2人でどこかに食べに行こうと内緒の話をすると立ち直り・・・今回行こうとしているクエストに脳を切り替え。
レイはその2人のやり取りを見てため息をこぼしつつ・・・ムクロを立たせたままだと謝罪をしてからリビングに連れて行き・・・お茶を出した。
「ズズ~~それでさ・・・今日はクーリアの行きたいって言ってるクエストに行くことになってるんだがユキシロたちはどうする??」
「ん~アタイたちも参加していいのなら参加するのじゃ!!!
墓場には美味しそうなものはドロップしなさそうじゃけど主殿と久々のクエストに燃えるのじゃ!!!」
「私もユキシロが行くのなら行こうかな。
どうせここにいても武器の手入れか街で食べ物を食べるくらいだから。」
「では私もお供させていただきます。
コレ以上私とご主人様との好感度を下げられては困りますから。」
レイたちもクエストに参加することが決まると、ホームへまず現れたのはユリハとミストであった。
「あ、あれ??クーリアはまだなの??
一緒に帰って一番最初にここに来る気満々だったクーリアがいないなんて少し驚きだよ・・・・」
「そうだな・・・どこかで道草をしているのかもしれないから私はちょっと街を見てこよう。
もしも私よりも先にクーリアが戻ってきたら通話かチャットで知らせて欲しい。」
「了解、あんまり遠くには行かないようにしてくれよ?
戻りが遅いとクーリアが怒るからな。」
「それではクーリアが戻って来るまでの間、私の淹れたお茶でも飲んで待っていてはいかがですか??」
「レイレイ~アタイもお茶が飲みたいのじゃ~~あと、お茶菓子を山盛りで頼むのじゃ!!」
「もう、お茶菓子は沢山食べるものじゃないんだよ?
ん~私の分をあげるから我慢して。」
ミストはクーリアを探しに出かけ、ソファーについたユリハ達と共にお茶をして待っていると。
今度はアヤカが現れ・・・なんだかうれしそうにムクロの前に何かを置いて・・・・
「ムクロ、ついに完成したわよ。
私の自信作の中の自信作!!
堅い装甲でも柔らかい皮膚だったとしても対応する新しい弾よ!!
名前はまだ付けてないのだけれど・・・・私のイメージで考えた名前だと。
―――――――着弾式爆雷弾と言ったところかしら。
名前の通りこれは着弾した部位を爆発によって剥がしつつ爆風でダメージを与える銃弾なの。
柔らかい皮膚や着弾し辛いモブにも対応した特別性だけど・・・クーリアから受け取ったこのクエストから見て私の新しい弾の出番なあるかわからないわね。」
「どうしてだ??そんなにすごい弾が効かない・・・・もしかしてそう言うことか・・・・」
「そうよ・・・その弾には欠点があるわ。
ゴースト系には実弾は通用しない・・・・ソレがこの世界での物理的な答えなの。
だけど相手に体があれば確実にダメージを与える銃弾は魅力的ね。
本当にアヤカはこういうクラフトは得意でいいわね。」
と、エリエントが玄関から話を聞いていたのかバンッと扉を開いてやってくるや。
アヤカの銃弾の唯一の欠点である実態を持たない相手には通用しない点を指摘すると。
アヤカはエリエントならそう言うだろうと・・・実態を持たない相手を相手にするのであればとか新しく作ってきたトラップを机に置いた―――――――
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