第426話 放課後の決闘
――――――――――――――――学校:1年教室
2人の言葉から悠一は2人にメールを読ませると。
メールの内容に激怒したのか・・・・教室から飛び出そうとした耀子の手を悠一は掴んで怒りを抑えるように語ると。
コトハはコトハで耀子に注意をして悠一にこれからどうするつもりなのかと尋ねた。
「そうだな・・・・あの手の男ならきっと今日にでもアクションをしてくるだろうな。
それに由里のことだ・・・その内容に拒否をしてこっちに来ようとするだろうが。
このメールの内容と同じことを由里に語り、良心を利用した拘束をするはずだ。」
「な、なら!!!早く手を打たないと駄目じゃん!!!
取り返しのつかないことになっちゃうよ!!!」
「でも、あぁいうキャラは先生たちからしたらいいようにしか映ってないと思うわ。
だから私たちがどうこう言っても解決はしないと思うの。
つまり悠一の考えていることから察すると・・・まだ動くときじゃないってことよ。」
どうこう話をしていると授業開始のチャイムが鳴り響き・・・それから午前中の授業が終わり昼の用意をして屋上へ上がると。
先ほどまで話していた内容に近い事が起こっていた。
「悠一、おかしいんだ・・・由里に何度連絡をしても返信がなくてな。
―――――――何か聞いていないか?」
「あぁ、その事なんだが・・・・怒らずにこの内容を読んでくれないか?」
「多分だけど涼孤先輩は絶対に怒るよ??」
「だけど何も知らないで待っているよりかマシよ。
それに噂をしてみればそこに2人がいるじゃない。」
コトハはそう言って学校の中庭でベンチに座る2人を見つけ。
悠一たちに語ると、そっと由里の様子を窺うように覗き込んだ。
「ゆ、悠一・・・ほ、ホラ・・・今は弁当を食べないとだよ。
それに・・・今は時じゃないって言ったのは悠一だから我慢でしょ?
ホラ、私の特性タコウインナーあげるから元気だしてよ。」
「あはは・・・ありがとな。
このまま俺たちはどうなっちまうんだろうな。」
「悠一・・・・きっといい解決方法が見つかるさ。
それに由里は悠一の事が大切だと言っていた。
だから悠一も由里の事を信じてやるしかないだろ?
ほら、もっと胸を張っていつもの元気はどこに行ったんだ?」
「そうよ悠一はいつもこういう場合でもグロリアの事について楽しそうに語るじゃない。
何か面白い話はないのかしら?それとも耀子に聞いた方が良かった?」
コトハの言葉に悠一は耀子が話す前に口を開き。
昨日の夜、あれから考えていたことについて語り・・・・今後、グロリアをクリアするにあたってもっと自分たちのプレイスキルを上げるための特訓をする必要があると言うと。
涼孤は食べている箸を止め、鍛えられる場所があるのならとことん強くなるためにやると語ると。
耀子やコトハも同じように了承して答えるが、悠一は何か物足りなさを感じながら食べるスピードを上げて平らげると。
先に教室に戻ると言って帰ってしまい・・・涼孤たちは止めることもできずにどうするかと話し合いになった。
「で、この場合だけどさ?
何をどうするのが正解だと思う?
私はやっぱり由里を強引にでも取り返してあの男の縁を切っちゃえばいいと思うんだけどさ?」
「だけど由里はあの男から私たちに危害が出るのでは?と考えて止めるはずだから難しいかもしれないわね。
それに・・・あのタイプのキャラは独占欲が強いから命令がだんだんエスカレートする傾向があるから手は本当に早いうちに売っておくべきだと私も耀子と同じ意見よ。
―――――――――涼孤先輩はどう思う?」
「私は今でも由里を助け出してやりたいが。
悠一がどこにも投げられない心情を隠して教室に戻った事もあって勝手なことをして事態をややこしくしたくもない。
にしても・・・あの男は由里にベタベタと慣れ慣れすぎじゃないか?
クッ・・・本当にあぁいう男はロクでもない。」
涼孤は奥歯をギリリと噛み締めながら由里の髪や肩を触る男に対して敵対心を剥き出しにしていると、そろそろ時間と言う事で耀子たちは放課後にでも由里と接触してみる事にして解散して午後の授業をモヤモヤした心と表情で受け終え。
悠一と教室を抜け出そうとした時であった・・・・・
「え、マジ・・・あの野郎ォ・・・・由里をグロリアでも独占する気!?
本当に頭に来ちゃうよ!!!悠一!!本当にコレでいいの!!!」
「耀子、それは言い過ぎよ。
さっきの屋上でのことを思い出してみなさい・・・あの状況で一番悔しくて噛みつきたかったのは悠一のはず。
だから悠一・・・これから少し涼孤先輩と一緒に作戦を練らない?」
「ありがとなコトハ、そうだな・・・1人で考えるよりか姉さんたちと話している方がいい案が出るかもしれないから今回もみんなの力を借りていいか?」
悠一は真剣な顔で2人に尋ねると、2人は安心したのか・・・悠一を引っ張りだして涼子の待つ校門先に向かうと。
校門前では涼孤と
悠一を見た由里は嶺崎の背中を押して移動させて消えて行き・・・悠一たちはそれを見つめながら涼孤と合流した。
「本当にあの男は話にならない。
何が由里は自分のものだ、だ・・・・本当にあぁいう男は敵わない。
由里は嶺崎との会話中には口を出してこなかったがメールで本音が聞けた。
それが・・・これだ・・・」
そのメールの内容には悠一たちへ送られた言葉もあり。
このまま長引けば自分の事を忘れてもらっても構わないと書かれており。
そのメール内容に悠一に火が入り―――――――
「おい、悠一!!!どこに行くんだ!!!
まさか・・・・2人を追いかけてるのか!?」
「は、早く止めないと!!!現実での行動制限があるにしても悠一の事だから何をしでかすかわからないよ!!!」
「そうね・・・ひとまず悠一を追いかけないといけないわね。」
そう言って悠一が飛び出して行って方へ駆け出していくと。
悠一は2人を足止め、由里にメールの内容に返事を返していた。
「俺は由里を絶対に見捨てたりしない!!!
何があってもどんな障害があっても!!!」
「はぁ・・・本当に悠一君はぁ・・・まだ話が見えてないようだ。
君は捨てられたんだよ?この由里さん・・・いや、由里にな!!!
アッハッハッハッハ!!!!本当にみっともないよ君はぁ・・・・ん?どうしたんだ?由里??」
「私はあなたの操り人形じゃない!!!
本当は嶺崎君と一緒にいたくなかった!!あの時もずっと悠一君や皆の事だけを考えながらいたのよ!!!
だけど私の我慢も限界・・・・いいわ、私が全ての決着を付ける!!!
今、ここで私とPVPをして私に勝てたら何でも言う事を聞いてあげる!!!
だけど・・・私が勝ったら全ては無かったことにしてもらうわ!!」
由里の言葉を聞いた悠一は代わりに自分が戦うと言うと・・・悠一の口に指をそっと当てて。
これは自分自身のワガママであってケジメだと語り、嶺崎の方に振り替えると。
嶺崎はゲラゲラと優等生とは到底思えない笑い声をあげて由里の提案に乗ると。
見慣れない型のブロッサムに取り換えてPVPエリアにログインし由里もグロリアを起動してPVPエリアに向かうと。
1人の不気味なプレイヤーが立っていた。
「さぁ・・・PVPを始めようじゃないか。
この俺に楯突いたことを後悔させて・・・・由里を俺のモノにしてやる。」
「これが・・・・嶺崎君のアバター・・・・
相手がどんなアバターでも私は屈したりはしない。
PVPの申請を出したから了承して始めよ!!」
嶺崎のブロッサムに違和感を感じた悠一は如水さんに型式の合わないブロッサムを見つけたとメールを送っていると、後方から涼孤たちが追い付き。
PVPエリアの観戦モードに入って悠一を見つけると、この状況の説明をしてから違和感の事について語る頃にはPVPが始まっていた――――――――――
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