第232話 第一回手料理グランプリ
――――――――――――――プライベートホーム
ホームの中に入ると・・・クーリアは俺を見つけるとvサインを出して仕込みが完了したことを胸を張って自慢し、仕上げは明日の朝からだと言って自信満々な様子でワクワクした様子であった。
「ご主人様こちらへどうぞ・・・クーリアが仕込みが終わったと自慢が煩くて面倒ですので代わりにといっては何ですが満足いくまで聞いてあげてください。」
「あはは・・・でも、仕込みの段階でも気を抜かない方がいいと思うけどなぁ~
忘れたことがあったら大変だよ??」
「大丈夫!!!抜かりなく準備は完璧だよ!!!味付け・・・・あれ?
味付け???あ・・・・・ちょっと用事を思い出しちゃったから少しだけ待ってて!!!」
ファムの一言に・・・何かを忘れたのか、クーリアは少しログアウトすると言って消えて行ってしまった。
「一体、何だったんだ???」
「ぬぅ、きっと何か大切な何かを忘れておったんじゃろうな・・・だが、今回はクーリアも真剣なのは分かったのじゃ。」
「そうだね、適当でいいのならわざわざ戻らないもんね。
いいなぁ~私もみんなの手料理食べてみたいなぁ~」
「そうですね、私たちが現実の世界で行動できる体があれば食べてみたいものですが・・・ないモノを言っても仕方ないですから今この瞬間を楽しめばいいのではないでしょうか??つまり・・・ユリハ達にコチラで料理を作ってもらえばいいのではないでしょうか?。」
レイはこちらを見ながら平然と言い・・・ファムたちも「なるほど」と言って納得し、レイに指示を受けながらユリハ達にメールを送るとすぐに返事が来て、内容はというと仕込みが終わったらやろうと書いてあり・・・ルゴーの店での祝杯も参加すると書いてあった。
「それじゃアタイたちは料理ができない組として買い出しをしてくるのじゃ~
さぁ行くのじゃファム!!」
「えっと・・・ファム・・・ちょっといいか?
あ~こういう時のユキシロは度が過ぎる時があるから・・・ユキシロが無茶しないように見ててやってくれないか?」
「あはは・・・そだね、うんわかった。
――――――――それじゃ行ってくるね。」
ユキシロの綱をしっかりと握らせ・・・ファムがユキシロを制御できるか不安になっていると・・・・レイが不安になることを言い始めた。
「あの2人の買い出しは・・・どっちに転んだとしても量を買い込んでくる可能性があるのでご主人様たちには色々と頑張ってもらわないといけないかもしれませんね。」
「やっぱり2人の後を追いかけた方がいいか??」
レイに尋ねると、もう遅いと言われ・・・表を見ると2人の姿はどこにもなかった。
それからして、クーリアがやっと戻ってくると・・・ユキシロとファムの2人がいないことに気付いて聞いてきた。
「アレレ??ユキシロとファムがいないけど・・・どこ行っちゃったの??
せっかく面白い情報が手に入ったから聞かせてあげようと思ったのになぁ。」
「あ・・・クーリアはメールを読んでないのか??
送ったメールに全容が書いてあるから読んでくれ。」
「どうしてクーリアはメールを読まないのですか???
それもご主人様からのラブレター・・・いえラブはないですがレターが届いたのであれば速やかに読むのが基本ではないでしょうか???」
レイの熱いトークに対してクーリアは・・・情報交換してるプレイヤーからのメールが多いからノーマークサイレントにしてると言ってサイレントを切ると・・・5通くらいのメールが音と共に流れてきた。
「あぁ・・・それは仕方ないな・・・それだったら、俺のよくやるやり方で・・・・プレイヤーごとにメールボックスを作って音とか変えて振り分けるのはどうだ???
俺はそうやって誰から来たのかすぐわかるようにしてるが・・・・」
「へぇ~ムクロッちって結構細かいんだね~~でも、ムクロッちの言ってる通りに振り分けたら便利かもしんないね。
ちょっと待ってて・・・ちょいちょいっと設定しちゃうから。」
「ご主人様・・・私のメールはどんな音がするのですか??
少し聞かせてもらってもいいでしょうか!?」
レイは自分のメールが届く音が気になったのか・・・空メールを送ると、メールボックスから金の音が聞こえてきた。
「私の・・・音は・・・ゴーンですか・・・そうですか・・・ご主人様は私の事お重いと感じているわけですね――――――」
「いや、違う違うそうじゃない!!・・・鐘の音は、俺が好きな音の1つであって・・・レイが嫌だったら変えるけど・・・・」
「ムクロッちって鐘の音が好きなんだ・・・なんかシブイね。」
レイは何とも言えない顔をしながらその音で認め、クーリアはあーでもないこーでもないと言って5分後・・・・
「やっと設定できたよ!!音は適当に入れといたから後は慣れるだけかな!!!
さぁ、折角だから確認もかねて私にメールを送って来てよ!!!」
「慣れるって・・・ハイよ、送ったぞ。」
「私はもう少しお待ちを・・・・ここをこうこうして・・・送りました。」
レイは何か作業をしてからメールを送り・・・クーリアにメールが届き、不思議な音色が響いていた。
「クーリア・・・どっちがどっちと言うより、その音は何だ??」
「私もすごく気になります、ご主人様の鐘の音はご主人様の趣味だとしてクーリアのその音は何か思い入れのある音なんでしょうか??」
「え?コレ??この音はね・・・モブの鳴き声を録音しておいたのを使ってみたんだけど・・・・どうかな??」
クーリアのチョイスを聞くと・・・レイはそれはそれでどのモブの声を自分に使ったのかを尋ねると・・・説明を始めた。
「えっとね、ムクロッちの方がバケットドラゴンの咆哮で・・・レイの方はグルルンガルムの咆哮だよ??」
「ドラゴンの鳴き声が俺のメールが届いた音って・・・なんだか豪快だな。
もう少し女の子らしい音にするのかと思ったけど、そう言うところはクーリアらしいっちゃらしいけど。」
「ですね、なぜ私がグルルンガルムの咆哮なのか理解に苦しむのですが・・・まぁクーリアの事ですから私たち以外のメール受信音もモブとみて間違いないでしょうね。
それにしても、2人は遅いですね・・・・買い出しだけのはずですが――――――」
レイは少し心配したようなそぶりを見せ・・・代わりに様子を見てくると言って俺は1人商店街に向かうと、買い物を済ませたのか2人がこちらに向かって歩いてきた。
「ぬぬ??どうしたのじゃ主殿??もしかしておむかえかのぉ??」
「あぁ・・・少し遅いように感じてな。
で、2人はちゃんと買い物できたのか??」
「うん!!商店街の人たちがみんないい人でいっぱいおまけしてくれたんだよ!!!それも見せたいから早く帰ろうよ!!」
と、強引に手を2人に引っ張られながら帰ると・・・ちょうどやってきたユリハと出くわし、ホームの中に入ると・・・・
「じゃ、じゃーーーん!!!これが今日買ってきた品々だよ!!
これを使って美味しい手料理を食べさせてよ!!!」
「うむ!アタイたちのお金で買ったから気にせず美味しいモノを作って欲しいのじゃ!!!」
「にしても・・・予想してた以上にすごい量だな・・・・」
「うん・・・スケールが違うよね・・・でも、2人が楽しみにしてるのなら・・・私、頑張って色んな料理を作っちゃうよ!!!」
「ユリハは仕込みが終わったのに、また料理するの???本当にユリハって女子力が高いというか女ができてるって言うか・・・・」
「それでは、手料理グランプリに私も参加させていただきます。
それなりに料理には慣れましたので。」
レイのグランプリと言う発言にユリハや適当にしていたクーリアにも火が付き・・・ゴロゴロするのをやめてクーリアはなぜか水着になってエプロンを纏ってやる気満々であった――――――――――――
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