第197話 解毒薬の効力?
――――――――――――――――プライベートホーム
ファムに近づくと・・・ファムのステータスはデバフが増え・・・体力も徐々に減る状態で、解毒剤の投与が間に合わなければファムは消滅することもあり・・・俺はファムの口に解毒薬を飲ませようとするが・・・・飲めずに吐き出してしまっていた・・・・
「ご、ごめんね・・・ムクロ・・・・こんなことになっちゃって・・・・私、もう・・・ダメ見たい・・・・ハハ・・・まだ、何もできてないのに・・・・でも、最後にムクロと一緒だったから・・・寂しくないよ―――――」
「バカ・・・ファム、まだまだこんなところで消滅は早すぎるだろ!!!
まだ、俺たちは何も・・・みんなで何もできてないのに・・・絶対にこんなところで終わりに何てさせない!!!だからこれを飲んでくれ・・・頼む!!!」
何度もファムの口に解毒薬を流し込むが・・・ファムは飲み込む前に吐き出してしまい・・・・
「ムクロ・・・もういいよ・・・でも、私ねムクロに言いたいことが・・・私ねムクロの事が・・・・ス――――――」
「そんなの・・・元気な時に言ってくれよ・・・別れ際に言うような物じゃないだろ!!!!くッ・・・・・」
俺は残り少ない解毒薬を口に含み、イチかバチかファムに口移しで流し込むと・・・・ファムの喉を解毒薬が通り・・・唇を離すと・・・ファムのステータスの状態異常が少しずつ消え、無事にファムのデバフは全て消え去った。
「ムクロ・・・ありがと・・・でね、私・・・ムクロの事が大好きだよ・・・」
「そうか・・・良かった・・・本当に無事で良かった―――――――んん!?」
俺はファムのステータスを見て喜ぶと・・・ファムは俺にキスをし・・・・俺の声を聴くと・・・ユキシロやユリハ達が一斉に部屋の中に入ると・・・ファムと俺の熱いキスを目の当たりにし、ユリハ達はそれを見た途端に沈黙し―――――
「はぁ・・・まったく、ムクロ君は誰かと2人っきりになるといつもこうなんだから・・・・もう――――――」
「ご、ごめん・・・でもこれは・・・俺のせいじゃ・・・な?ファム?」
「ムクロとキスしちゃった・・・・天世界のキスは・・・結婚式以外にしちゃだめだから・・・これで私とムクロは夫婦なのかな?」
「ファムが元気になった途端・・・訳のわからぬことを言ってるおるのじゃ!
主殿・・・本当にファムに飲ませた解毒薬は正しいモノなのかの?」
「テンションがいつもより高いのは認めるが・・・解毒薬によってデバフや毒が解除されたんだ・・・アレは正真正銘の解毒薬だったわけだが・・・2人の行動に私も心臓が爆発しそうだ・・・・少し風に当たってくる・・・」
「ご主人様の・・・・女たらし・・・病人を襲う狼男・・・くッ・・・色々とファムに先を越されましたがファムの状態異常が治って私も安心しました。
それでは私はお茶の支度を――――――」
ユリハ達は呆れながら話して俺を部屋から追い出し・・・ファムを着替えさせると部屋からファムがゆっくりと歩いてやってきた。
「えっと・・・ファムのマヒは2~3日で治るからそれまでは安静にしてるんだぞ?
あと、何か欲しいモノがあればレイかユキシロに言ってやってくれないか?
2人が一番責任を感じてるから・・・」
「あ、うん・・・・わかった。
でも、皆のおかげでこうやって消えずに済んだから・・・ありがとう、みんな・・・えへへ。」
ファムがソファーに座りながらそう言うと・・・レイは台所からお茶を淹れてやってくると、みんなでお茶を飲みながらくつろぎ始めた。
「のふぁ・・・・レイレイのお茶は落ち着くのじゃ・・・・で、ヴァニスはいつまで伸びておるのじゃ?」
「ぬぅ・・・・うぅぅうううぅぅ・・・スースー」
「うなされたり寝たりと忙しそうだな・・・・毛布だけでもかけておいてやるか。」
「そうだね・・・少し肌寒いし・・・でも、本当にファムが元気になってよかったよ。」
「うん、ありがと・・・でも、私がこうやって皆の前にいられるのも最後の最後まで諦めなかったムクロや皆のおかげだと思うから・・・
早くマヒを治して、ムクロとテントでお泊りしたいなぁ~」
ファムの話の内容にユキシロとレイは嫌な予感を感じると・・・ミストとユリハの顔が黒くなっていた・・・・
「えっと・・・2人ともどうしたんだ??
―――――――武器なんか持って・・・・」
「あはは・・・私、最近戦ってないからかな~~腕がなまっちゃって・・・えいッ!!!!」
「奇遇だな・・・私も実践をしていなくて腕が落ちつつあるんだ・・・・ハァッ!!!」
「う、うわぁ・・・主殿・・・ドンマイなのじゃ・・・」
「たまにはいいストレスの発散でございますね・・・ご主人様もあんなにも笑顔で・・・・」
「私、何かマズいこと言ったかな??」
ファムたちはお茶をすすりながら、俺が2人に引きずられながら試し切りの的になっているのを止めることなく見ていた・・・・
「はぁ~スッキリしたよ!!!ムクロ君・・・お疲れ様♪」
「うむ、いい感じに腕が戻ったような気がするぞ!!!ハッハッハ。」
「・・・・・・・・・・」
「主殿がボロボロなのじゃ・・・・大丈夫かのぉ??」
「体力的には赤色バーまで消えていますが2人の剣技によって微調整されていますね。」
「あぁ・・・ムクロ、ごめんね・・・私のせいで・・・コレ飲んで、ポーションだよ・・・・あ―――――」
ファムはよろよろと歩きながら俺にポーションを使おうとした時・・・足がもつれて倒れる瞬間・・・俺はファムを庇って倒れたのだが・・・・
「―――――ぐ・・・いたたたた・・・ファム、大丈夫か?ん?何だこれ・・・」
「はぅッ!?ムクロ、助けてくれたのはいいんだけど・・・どこ触っちゃってるのかな!?」
「現行犯ですね・・・確保ォ!!!」
「任されたのじゃ!!!」
「ふむ、二度目が入るとは・・・ムクロはいい根性をしているな。
余程私たちの拷問が好きなようだぞ??」
「そうだね・・・私も久々に気合を入れないと・・・・」
俺は庇った際に手でファムの胸を掴みあげ・・・それを見たレイはユキシロに拘束するように命令すると、俺は抵抗もできず・・・ユリハとミストに連行され、徹底的にお叱りを受けた。
「でだ・・・ムクロはもう少し考えて行動をだな・・・・」
「ミスト、そろそろ・・・・」
ユリハが時計を見てミストに知らせると・・・時間が深夜の12時になっており・・・今日は解散することとなった。
「うぅぅ・・・みんなぁ・・・あたたた・・・頭がフラフラするわ・・・高貴な私としたことが・・・お酒にやられるなんて・・・不覚・・・」
「ヴァニス、目覚めた所で申し訳ありませんが、本日はコレにて解散するという事なのでログアウトして体をお安め下さい。」
「さて、これでしばらくはムクロはおとなしくなると思うから・・・ではさらばだ。」
「ミスト、お疲れ・・・・それじゃ、ムクロ君・・・またね、みんなお休み。」
「2人ともやる事やって颯爽と帰って行ったのじゃ・・・・で、主殿・・・大丈夫かのぉ???」
「あぁ・・・何とかな・・・俺も戻って休むとするかな・・・それじゃ、ファムもみんなもお休み~~~」
「うん、お休み・・・また、明日ね。」
俺たちは各自ログアウトすると・・・俺はパソコンの電源を切ってベッドに寝転がり目を閉じると、いつの間にか眠りについていた。
そして次の日・・・俺は目が覚めた頃には、昼になっており・・・ブロッサムのメールアイコンが光っており、メールボックスを開くと由里からのメールが何通か届いており、俺はすぐにメールを全部読むと・・・俺はメールでは時間がかかると考え、恐る恐る由里に電話をかけた―――――――――
――――――――――――自室
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