第27話 受諾
心が会社を拒む。
行かなければ…着替えなければ…そう思うのだが、昨日も…今日も…。
ここ1ヶ月、会社の駐車場に車を停めると、遅刻ギリギリまで降りることが出来なくなっていた。
昨日から…僕は、起き上がることすら出来ない。
眠れない…起床時間が迫る都度、鼓動が高鳴ってくる。
解っている…行かなければならない。
今までだって、そういう日を乗り越えてきたんだから…明日は行けるはず。
誰にも望まれなくても、ただ立っているだけだとしても…。
僕にソレを拒む資格は無い…どんなに拒否しても…抗っても…収入が途絶えれば『死』を受け入れるだけ…。
でも…心のどこかで、僕は…ソレを受け入れているようにも思う。
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