⑥
「…お前、何ブツブツ言いながらやってんだ?」
少し呆れながら後ろから声をかけた。
俺の声に反応し振り返るが、口を半開きにしながらぼーっとしている。
「おい、聞いてんのか?」
「あ、すみません。全然聞いてませんでした(≧∀≦)」
「お前良い度胸だなぁ」
「すみませーん」
てへっと舌を少し出しながら、ヘラヘラ笑う。やっぱり変な奴だ。
だが、俺はこの男を気に入っていた。悪い奴ではない。かなり、いや、とてつもなく変な奴だが無害だというのが分かる。それが皆にも分かるのか、リョウはすぐに仲間と打ち解けた。
あまり他人に心を開けないシーダさえも、こいつになんやかんやと世話をする。
「…お前、色々変なやつだな。素性も分からんし。まあ、悪い奴ではない事は分かるがな」
ふっ、と鼻で笑うとリョウの顔が段々と赤くなる。
そして、何故か邪魔と言わんばかりにその場を追い出された。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます