第76話 無理はしないで一休み

召喚スイッチが出回るようになり、手が足りなくなってきたので他のヒーローに依頼と言う形で魔界事件を回し出したヘルグリム帝国一行。


「・・・・・・俺は断固として頑張り過ぎない、無理は禁物。」

今のソファーで脱力する進太郎、アニーもメイもフランも疲れていた。


「殿下に全面的に賛成でちゅ~~」

アニーは進太郎にもたれかかって来る、その反対側からメイが


「異議なしですわ~」

メイも同じくもたれかかる、フランでさえも


「・・・・・・オーバーワーク。」

と、ダウンぎみで進太郎に背後からもたれる。


「人間界は人間界に暮らす皆で守ろう、悪魔は自由じゃ!!」

ゴート66世も疲れていた。


スイッチユーザーが、ホイホイとスイッチをばら撒いた為に日本の各地で

モンスターが暴れだし処理に追われていた一行。


「アニー、メイ、フラン、いつもありがとうなこれからも苦労をかけるが

よろしく頼む。」

進太郎がメイド達をねぎらう。


「・・・・・・げ、幻聴でちゅか?」

アニーが呻くように言う。


「・・・・・甘美な夢でございます。」

メイも信じていない。


「・・・・・・バグ?」

フランも混乱している。


「俺はお前達が愛しい、失いたくない、そんな人生は御免だから俺から離れるな。」

疲れから本音を吐き出す進太郎。


三メイドそれぞれの口に、キスをして行く。


・・・・・・ドクン!!


進太郎の口付けが、三メイドの心臓をキックし彼女達に正気を取り戻させた。


進太郎本人は意識していないが、これは彼が祖先から受けついた68の権能の一つ

『配下の眷属や家族と力の貸し借りをしあう』という力の発動である。


「・・・・・元気爆発でちゅ~~っ!!」

アニーが鼻血を垂らしながら立ち上がる。


「愛の奇跡ですわっ!!」

メイも同じく鼻血だらだらで立ち上がる。


「・・・・・・リフレッシュ。」

フランも同様に覚醒した。


進太郎だけは疲れ切って、ぐでんとしていた。


それゆえに気が付かなかった、メイド達の恋愛モードのスイッチが入ったことに。


「・・・・元気になりまちたけど、キスだけじゃ満足できないでちゅね~♪」


「ご無沙汰でしたし、お情けをたっぷりいただかないと♪」


「・・・・・・私達、相思相愛♪レッツ、夫婦の営み♪」


こうして回復した三メイド達に進太郎が風呂に入れられ、三人から更なる

エナジードレインをされたのは当然の帰結であった。








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