第38話 メイド雑談

夏コミも終わり冬コミに向けての準備も始めたヘルグリム帝国。


伴侶と主君と二重の意味で主人である進太郎が、夏休みを男友達と

遊びに行ってしまったのでメイド達も休暇状態だった。


メイド達は部屋に集まっていた。


「・・・・・・夏コミの仕事終わった、けどミスをした。」

フランが口を開く、ミスとは何か?


「そう、私達のミスは殿下と東京で夏休みをまだ満喫してないでちゅっ!!」

アニーがテーブルをバンバンと叩く。


「花火大会等々、東京ならではの催し物がたくさんありますわね。」

タウン誌を見ながらメイがつぶやく。


そして彼女たちは、気づく。

「「殿下を男友達と遊びに行かせるんじゃなかった!!」


全員でハモって後悔する、三メイド。

「・・・・・・でも、あれは殿下には必要。」

フランが呻きながら言う。


「確かに、殿下の心の療養としては最適解でしたが・・・。」

メイも耳のヒレをピクピクさせる。


「でも、殿下の心を癒すのは私達の役目~~っ!!」

アニーが涙目で吠えた。


「・・・・・・私に良い考えがある。」

フランが思いつく、だがその台詞での思いつきは良い事がない。


「どんな考えでちゅか?」

アニーが聞く。


「・・・・・・夜は、私達に付き合ってもらう。・・・具体的には花火大会とか。」

フランの言葉にメイが

「なるほど、昼と夜のすみわけですわね。」

と得心する。


三メイドが目と口を赤くし、暗黒のオーラを出しながらくっくっくと笑い出す。


「そうと決まれば、楽しそうな夜のイベントをチェックでちゅ♪」

アニーがスマホで検索する。


「ふふふ、ヒロインとの恋愛イベントを消失はさせませんわ♪」

メイが妄想しつつ企む。


「・・・・・・夜は殿下を、絞っちゃお♪」

フランもヤル気スイッチが入った。


進太郎が帰宅後に、モンスター娘達に無茶苦茶にされたのは自然の流れであった。

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