第36話 図書室⑦

 本を借りて、家で算数の問題と格闘したが、4年生の知識で解ける問題が少なく、またとても難しかった。これは無理だなと思った七海は、この本は返して、別の本を借りようと、次の日の2時間目が終わったあとの休み時間に、図書室へ行った。司書の先生がいたので、先にあいさつをした。


「こんにちは」


「こんにちは」


「本を返しにきました。」


「はいはい。あれ? これ昨日借りたばかりじゃない、もういいの?」


「これ、難しすぎて……」


「潮村七海さん…… 4年生ね。確かに4年生にはこれはちょっと難しいかもね」


「それで、別のを借りようと思って…… 一週間に2冊まで大丈夫でしたよね?」


「潮村さん、1回に2冊までで、借りる期間が一週間だから、今日これを返せば、今日2冊借りていってもいいのよ?今日は金曜日だし、土曜日と日曜日にゆっくり読めるんじゃない?」


「あ、そうなんですか! 分かりました」


「算数の本がいいの?」


「面白そうだったから、少し気になって……」


「じゃあ、算数の1冊をじっくりと読むほうがいいかもね。算数の本は考えないといけないでしょうから」


「はい、今回はそうします」


 七海は算数のコーナーへ行って、今回は学年に気をつけて探してみた。

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