「潮村さん、でもね、理科と社会をやらなくていい、って言ってないわよ？」

　西田先生は、少し笑いながら言った。だから七海も笑顔で答えた。

「分かってます。大事にする順番がある、ってことですよね？」

「そうそう、そうなの。だから国語と算数は頑張って勉強してね。また分からないことがあれば教えてあげるから」

「はい先生……　ありがとう」

「それともう一つアドバイスよ。潮村さん、学校の図書室にはよく行く？」

「いえ、授業で行ったことしか……」

「じゃあね、昼休み、保健室じゃなくて、図書室に行ったらどう？本を読んでもいいし、宿題をしてもいいし、マンガでもいいし。とにかくたくさん本を読みなさい。絶対にあなたの助けになるから。本も借りることができるしね。図書室とお友達になりなさい」

「はい、今度行ってみます」

　今まで、図書室に行こうと思ったこともなかった。でも、西田先生に言われると、本当に行ったほうがいいと思えた。今度、行ってみよう……

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