■空々日記04

寝苦しい。そう思いタオルケットを引き剥がす。

眠れない。気怠いままに体を起こした。

ぼう、と虚空を見つめてみると、じっ、と闇も見つめ返してきた。

セミも鳴き止む夜に、ミンナ気配を殺している。


突然。窓から風が吹き込む。

湿っていて、冷めていて、どこか孤独で不気味な印象。

風にも感情があるみたい。

ねえ、あなたも眠れてないの?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る