邪風
さぁっと風が吹いた瞬間に
私を溶かして消して欲しい。
はっきりしない中途半端な状態が
何よりも嫌なのよ。
生きた心地がしないから。
いっそ楽になれるなら、消えてしまいましょうか。
この身も心も存在も。
欲して貰いたいという想いは、我儘なのかしら。
私が女だからじゃなくて、
私が私だから欲してくれる想い。
私の代わりが誰かに出来るくらいなら、
私なんて要らないのよ。
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