3.あらすじ
こんにちは、こんばんは。
初めましての方、初めまして。
<起承転結>とか知ってます、という方さようなら。多分必要ない内容と思いますから、どんどん自分の書きたいものを書いてください。
さて、今回は前回同様、<あらすじ>の大まかな流れについて説明します。
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<起承転結>の作り方はまだまだ先延ばしですみません。まず、理解してもらいたいことがあります。
今から、あなたが書くお話は、読者に一体何を伝えたいのか、ということです。また、あなた自身が何を言いたいのかと言うことです。
そのことを、お話の<テーマ><主題>と言います。
難しく考えなくて良いですよ。
簡単なことでも良いのです。
「世界を救い、英雄になる」
「好きな人に告白し、カップルになる」
「貧乏から成功し、金持ちになる」
いろいろありますよね。そういう簡単なもので良いのです。
純文学のように、
「人の生き様を心理面から垣間見、死に対する恐怖、生に対する執着を模索する男を描く」
なんて言うのを、はじめて書くのは難易度が高すぎます。それに、かなり観察眼も必要ですし、人物の有り様を考えたり、取り巻く環境や位置づけももっと緻密になると思います。
「これはどんな話?」と聞かれて、だいたい20文字くらいで答えられるくらいのテーマが一番です。
それが、お話の骨子を支えていくものになります。
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まだまだどんな話になるか分からない方もいると思います。
そういう方は自分の書きたい場面を思い出してみてください。
そこから想像できるお話を連想してみてください。
ただ、キャラクターが楽しげに延々と話し続けているだけだったら、難しいかもしれないですが、どこで何をしている人物が、何について話しているか、と言うことを探り出してみてください。
意外に面白い設定が浮かび上がってくるかもしれません。
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それでは、お話の骨子を考えたら、今度は<起承転結>の流れを見てみましょう。
<起>は事の起こり。お話の始まりを指します。問題が起こらなければ、お話は始まりません。
<スクラップド・プリンセス>では、まず、ある王国に呪われた姫が生まれることから始まります。その姫は「世界を滅ぼす」恐ろしい姫だったのです。そこからどんな展開になるのか、読者はドキドキします。
そのプロローグから一転して、田舎の武器屋を営む親子の話が展開します。おてんばでおっちょこちょいな妹、マッドサイエンティストな姉、腕っ節に自信があり頼りがいのある兄。面倒見が良くカッコイイ父。最初の不吉な出だしとは正反対の展開に、読者はビックリしますが、キャラクターの日常からどんどん魅力を感じ引き込まれていくはずです。
ぼくとつとした平和な風景は、いきなり父が殺され、兄弟で村を逃げ出さねばならなくなることで一変します。
このお話では、最初から語られるのはこの世界が絶対神に支配されていること。それだけしか描かれません。あとは、日常の中から世界観の設定を垣間見るだけです。
ですから、読者は自然と世界観を理解し、存分に人物の魅力を堪能できるのです。
このお話のテーマは多分、「世界を滅ぼす姫がいかにして世界を救うのか」というところでしょう。矛盾していて、それでいてお話に興味を持ちますね。
こんな風に、問題を起こしてからお話を始めるのはオーソドックスでわかりやすい作り方です。
しかし、やはり、ずっと緊張した場面だと、読者は気を抜くことが出来ないので、疲れてしまいます。
<指輪物語>も似たような手法を取られています。
大昔世界を揺るがした戦からこの世に不吉な指輪がある。と言うことを読者に知らしめます。
ここまでは非常に緊張を要する内容ですが、一転して、田園風景に変わり、ホビットの日常に場面が転換します。あまりのギャップに、読者は思わず注意を引きつけられ、お話に引き込まれていきます。
しかし、平和そのものに思われたホビット達の生活に少しずつ不安の種がまかれていきます。その不安の種が芽吹いたとき、ホビットが大いなる使命を背負っていることが明らかになるのです。
テーマとしては<大いなる悪を無力なホビットがいかにして滅ぼすのか>というところでしょうか?
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そんなすごいお話書けないよ、と思うかもしれません。
でも大丈夫ですよ。
すごいお話でなくても良いのです。
<バカとテストと召喚獣>は、偏差値がかなり下回る生徒達が、偏差値上位者の待遇を奪取しようと毎回奮闘する話です。
優遇措置を奪取するためにいろいろな策を練ることに、恋愛やコメディを絡め、ただの模擬テスト風景をおもしろおかしく変容させています。しかも、点数を召喚獣に置換して、視覚化できるようにしたという設定で、今のゲーム世代に持ってこいな内容に描いています。漫画を読んで視覚化することになれた世代の特徴かもしれません。
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もしくは絵本を手に取ってみてください。
これはとても簡単で分かりやすい<起承転結>を描いています。
短い文章ですから、ことが起こるところ、そこから問題が大きくなり、人物が動き出すところ、問題に異変が生じ、お話の流れが変わるところ。全ての問題に解決を与え、お話が収束するところ。それらがわかりやすく書いていると思います。
<ぐりとぐら>という絵本は皆さん知ってますよね^^
絵本ですから、直接読者に話しかける方式が採られているので、自己紹介から始まっているかもしれません。でもそれは対象年齢の為と、対象になった読者が感情移入しやすいように施された計算なのです。
皆さんが書くかもしれないお話で、自己紹介をするところから始めるのは実はナンセンスです。
一人称で書くならまだしも、「彼の名前は宮本武蔵」というふうに始めると、いきなり文章は野暮ったくなります。
それを考えに入れた上であれば、どうこう言うようなことではないでしょう。
しかし、それに伴って求められるのは、かなり印象的な出だしでないといけなくなってしまうと言うことです。
それが出来ないとしたら、自己紹介から始める小説の入り方は辞めた方が良いということです。
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ここまでで、<テーマ>の話と<起>の出だしの書き方について簡単に説明しました。
次回は具体的にどうすれば良いのかと言うことを説明します。
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