第5話

真子に話しかけた。


放課後、二人っきりで話がしたいと。


真子はなにも言わずにうなずいた。



誰もいなくなった教室で、真子と二人で座る。


私から口を開かなければならないのだが、どう切り出そうかと考えていると、真子が言った。


「あなたで四人目ね」


「……」


「私は三人目よ」


「ごめんなさい。真子の言うこと、美麗のことで大事なこと言ってたのに、私、ちゃんと聞いてなかったわ」


「いいのよ。あなただけじゃなくて、学校中、誰一人ちゃんと聞いていなかったわ」


「そこではっきり言うけど、私の考えでは美麗は、人の彼氏を取るのが好きなんじゃないの。美麗の彼氏、四人とも彼女がいたでしょ」

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