第2話

私には半年間つきあっていた彼氏がいた。


真治という見た目はともかく、優しくて頼りがいのある彼氏だった。


まだ女子高生の私だけれども、ひょっとしたら将来は真治と結婚することになるかもしれない、とまで考えていたのだ。


それがなんの前触れもなく真治から告げられた突然の別れ話。


「新しい彼女ができたから」


苦しいのか嬉しいのかわからないなんともいえない複雑な顔で、真治は私にそう告げた。


問い詰める私に、彼は言った。


「美麗と付き合うことになったから」


予想もしなかったその言葉に、私はそれ以上なにも言うことができなかった。

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