平凡な僕と魔法使いの君

第24話

[２人が寝た後]

ミール「話とはなんだ」

タビア「わかっているだろう」

ミール「"あのひと"についてだろう」

タビア「そうだよ。でも後もう一つ」

ミール「他にまだあるのか？」

タビア「どうして蛍くんと一緒に来たんだい？」

ミール「…とりあえず蛍の事から話す」

ミール「お前はだいたいの予想はたっているのだろう」

タビア「さあどうだろうね」

ミール「いつまでも掴めんやつだ…」

ミール「まあとりあえず蛍を連れてきたのは確かに選ばれた存在ということもあるが」

ミール「連れて行くと決めたのは何かを蛍から感じたからだ」

タビア「その何かって何？」

ミール「お前も気づいているだろう」

ミール「蛍には人を引き寄せる何かがある」

ミール「だからだ」

タビア「…それだけ？」

ミール「そうだぞ」

ミール「蛍は戦闘になったら何の役にも立たないだろ？」

タビア「まあ確かに…」

ミール「あとは"あのひと"に似ていたからかもな」

タビア「君が"あのひと"の話をするのかい？」

ミール「思い出にひたるくらいしてもいいだろう」

タビア「思い出にひたるのはいいよ。でもね"あのひと"を殺したのは」

タビア「紛れもなく君だろう」

ミール「怒っているか？…」

タビア「僕たちは魔法使いだよ」

タビア「簡単に人を殺すことができるよ」

タビア「君は特にね」

タビア「大丈夫だよミール」

タビア「そんなこと二度と起こさせないよ」

タビア「大丈夫僕がここで誓うよ」

ミール「…ｸｽｯ」

ミール「お前の約束はあてにならん」

タビア「ひどいな～。もう少し僕のこと信じてよ～」

ミール「そうだな我らは」

ミール・タビア「家族なんだからな」

タビア「ミールの言いたいことはだいたい分かるよ～」

ミール「そうか…」

ミール「そろそろ寝よう」

タビア「そうだね。明日も早いからね～」