第31話脱走

殺したはずのツカサは、僕の手を引いて海に出た。


この、悪の巣窟が島国と始めて僕は知った。


支援者なる人間がボートを用意して待っていた。


ボートに促されるままに乗った。


「ツカサ、これからどこに?」


「日本に帰るのよ。島で子供を育てるよりは日本の方が良いと思って。」


「日本だって島国じゃないか?」


「後ろを見て。」 


悪の巣窟は、本当に小さい島だった。




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